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【雑記R7】1/19 私のまちの好きなとこ~いおワールドかごしま水族館~

冬休みにさるちゃん(娘)にせがまれて水族館に行ってきました。

私の住んでいる鹿児島市ですが、錦江湾に面しております。
湾なので水面は穏やかですが、意外と深さがあってイルカも棲んでいますし、海底にはマグマがたぎっていてなかなかに面白い海なんです。
その海辺にある水族館が<いおワールドかごしま水族館>
パスポート買っておけばふらりと自分の好きなところだけ立ち寄れるので気分転換にもってこいです。
市役所や繁華街、新幹線の発着する鹿児島中央駅にもほど近いので出張で時間があまったときにもお勧めです。


水族館のここが好き

1. 水族館の周辺。イルカ水路と「新波止」。

まずは、水族館の周辺。実は水族館に入らなくともそこそこ楽しいという散策スポットです。

イルカ水路は、錦江湾とつながった自然の海の一部で、水族館内のイルカ水槽とつながっています。だから、水族館所属のイルカたちは、イルカ水路に出てきていることも多いのです。
普通に泳いだり遊んだりしていますが、時間によっては、トレーニングをしているのでジャンプする姿も見られます。時々はマンボウもいます。

左奥が錦江湾。奥の建物が水族館です。ここで見ている分には無料です。写真は水族館より

現在水族館のあるあたりは、かつて<新波止>と呼ばれ、島津斉彬によって砲台が設置された場所です。
薩英戦争の際に実際に旗艦に向かって発射し着弾したそうです。今では石垣があるだけなのですが、歴史の一幕を想像しながら歩くと趣があります。(写真の石垣の上に記念碑が見えます)

2.黒潮大水槽

私のいちばんお気に入りの場所

小さい頃のジンベエザメがいます。
定置網に入ったジンベエザメの幼魚を大きくなりすぎる前(5.5mになるまで)飼育し、海へ帰しています。名前は代々ユウユウです。

黒潮大水槽には、ジンベエザメのほか、マグロやカツオ、エイなどがいて、ほの暗い中、視界一杯に泳ぐ魚たちを見ているとゆるゆると安らいで眠たくなってきます。
壁際に座席が設けてあるので、腰かけてぼんやりするのに最適です。

さて、御注目。
この写真の中央下の方にのぺーっといる魚。
<モノノケトンガリサカタザメ>です。
2020年9月に新種のエイとして報告された日本固有種の可能性がある稀少な魚で、名前の由来は「頭の部分がおばけのように見えるから」です。

実は、その約20年前の開館以来、ずーっと黒潮水槽にいる(さすがに個体は入れ替わっています)のですが、今まで<トンガリサカタザメ>として展示されていて、新種だと気付かれなかったという、まさにそこにいるのに見えていないもののけのような生物なのです。

ジンベエザメなどに比べて地味で目立たないのですが、報道の後、一躍注目されました。しかし、相変わらず水槽の底にぬぼーっといます。
自分の価値は他人にとやかく言われる筋合いはない、そんなことも感じさせる風情です。

3.鹿児島の深海

錦江湾は、湾なのに200mの深海を有する珍しい特徴があり、深海魚も多く生息しています。
さらに、海底火山や火山ガスが海面に現れている<たぎり>と呼ばれる場所などもあります。
硫化水素の濃い、他の生物は棲むことが出来ない場所に生息するサツマハオリムシタギリカクレエビという温泉好きの生き物もいます。

学芸員さんの説明パネルが熱い。

サツマハオリムシは見た目が若干グロテスクなので、いつもさら~っと通り過ぎてしまいますが、如何に環境が厳しくとも他の競争相手のいないところを自分の居場所を定めた潔くたくましい生きものです。

ちなみに、鹿児島では<うんまか深海魚>という産学官の取り組みがなされていて、今まで知名度が低く捨てられていた深海魚を食材として利用することで水産資源の保護や漁業の振興をはかっています。
飲食店で<うんまか深海魚>取り扱いを表示しているお店も増えてきました。

4.一休みには、展望ホール

見晴らしの良い休憩所です。桜島が真正面。

ちょっと曇り気味でした。左の方にフェリーが見えます。

ここには<タイヘイヨウアカボウモドキ>の全身骨格標本があり、子供たちに人気。
謎に包まれたクジラ「タイヘイヨウアカボウモドキ」です。2002年に薩摩川内市西方海岸に漂着して調査されるまで、頭骨しか見つかっておらず幻のくじらとされていました。
なお、漂着した西方海岸には、東シナ海をのぞむ記念碑があります。

いくつか自動販売機が設置されているのですが、お勧めはシロクマ販売機

シロクマは、大きさが持ち味なのでカップは少し物足りないのですが、これはこれで美味しいです

5.ウミガメの赤ちゃん わくわくはっけんひろば

子供たちが海や川のことを色々学べる場所です。
ここにウミガメの赤ちゃんがいます。

かわいい。

鹿児島は、ウミガメたちの産卵場所が多いところです。
御多分に漏れず環境破壊で産卵可能な場所はかなり減ってしまったのですが、一部では保護の取り組みも進んでいます。

なお、私の父(S15生健在)は、幼い頃、地元の砂浜に従兄弟たちとウミガメの卵を探しに行って食べたそうです。美味しかったらしいです。
そこは、今はウミガメの産卵場所ではないので、良い気持ちで思い出話を語っていて、孫(かめくん)に、「だから戻ってこなくなったんじゃないの?」と突っ込まれて目を白黒させてました。

小さなアカウミガメとアオウミガメの赤ちゃんが泳いでいたのですが、横に貼ってあった紙に素敵なエピソードがあったのでご紹介。

屋久島の永田浜で36年前から定期的に産卵をしているアオウミガメのジェーンさんが、7年ぶりに戻ってきて産卵したそうです。
推定年齢70~80歳。カメは長寿というけれど、本当らしい。
後ろ足を失っているようなのにたくましい・・・

がんばれジェーンさん。

というわけで、私のまちの好きなところ第一弾<いおワールド鹿児島水族館>でした。

これからも気まぐれにですが、自分なりにこの町の好きなところを投稿すると思います。

若い頃は色々ありまして、反発することも多かったのですが、最近は、私はここで骨を埋めるんだろうなあ、と腹をくくったので、それならきちんと向き合ってみようという心境なのです。

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