見出し画像

〔読書日記〕4/7 白い犬を追いかけて不思議の森へ「トンカチと花将軍」

トンカチと花将軍
舟崎克彦 舟崎靖子 講談社

なぜか花が消えてしまった町、花を探しに森へと出かけた少年、トンカチ。

一緒にいった犬のサヨナラは、何か白くて丸いものを追いかけて森の奥へと行ってしまいます。
サヨナラを追いかけてさらに森の奥へ入ったトンカチは、姓名判断をする水たまりのジャボチンスキーに教えられて「あねもね館」へと行きます。
「あねもね館」には、ドライフラワーを作っているネコのヨジゲン、球根を洗っているアライグマのトマト、蜂蜜好きなクマのブンブン、自分のくしゃみを止めてくれる花を探している将軍とその馬空飛ぶシューテンサックたちが住んでいました。

変わり者ですが人の良い彼らは、トンカチと一緒にサヨナラを探してくれることになるのですが、事件にまきこまれたり、竜巻に巻き込まれたりとなかなか見つかりません。
とうとう、みんなが不気味だと恐れる「モシモシの森」に出かけていくことになるのですが、さあ、サヨナラは見つかるでしょうか?
そして、町に花は戻るでしょうか?

「花がだれのためのものでもないように、幸福もだれのものでもない、みんなのもの」
「だれかを幸福にしながら、自分も幸福になっているのさ」

社会全体に余裕がないような気がしますが、利他のこころ、思いやりのこころを持ち続けることが自分も幸せになることにつながるように思います。