米国MBA発:PEキャリアを目指すための必須スキル
この記事は新しくシリーズ化する記事とマガジンの宣伝になります。
私はMBAでPE(プライベートエクイティ)分野について専門的に学んだ経験から、最近PEキャリアを目指す友人の手伝いを複数していました。幸いにもその友人は国内のPEファームの面接を無事通過しています。
PEキャリアの就職やインターンでの面接ではLBOモデルや投資仮説(Investment Thesis)が問われることが多く、包括的に考え方や手法を学ぶことが重要です。
「何とかこうした知識を効率よく体系化できないか」と思い、記事の執筆に至りました。
マガジンは以下から参照できます。
1. シリーズの内容
このシリーズでは、PEキャリアを目指す上で必須の知識を4回に分けて紹介しようと思っています。
第1回:株式評価(コーポレートファイナンス)のやり方
コーポレートファイナンスの分野に属する、企業の株式評価(エクイティバリュー)の方法について解説します。次回以降に解説するLBOモデルやバイアウト候補先の評価、PMIプランの策定などの基礎となる重要な部分です。PEキャリアを目指す方だけでなく、投資銀行、アセットマネジメント、コンサルなどを目指す方にも必須のスキルとなります。
記事では、ある企業の株式評価を行う例題を通じて、以下の6項目について解説します。
①BS、PL、CFの重要項目の将来予測
②フリーキャッシュフローの算定
③最適資本構成(Optimal Capital Structure)の算定
④競合企業の数値を用いたWACCの算定
⑤フリーキャッシュフローを用いた企業価値(Enterprise Value)及び株式価値(エクイティバリュー)の算定
⑥EV/EBIT(EV/EBITDA)マルチプルを用いた企業価値(Enterprise Value)及び株式価値(エクイティバリュー)の算定
第2回:LBOモデルの作り方とセンシティビティ分析
PEファンドで働くために必須スキルとなるLBOモデルの作り方とセンシティビティ分析(感度分析)について解説します。PEファームの就職やインターン面接でLBOモデルテストは頻出ですので、必ず押さえておく必要があります。
ここでは、以下の事柄を記載します。
①LBOモデルとは何か
②練習問題を用いたLBOモデルの作り方
③②のモデルを用いたセンシティビティ分析(感度分析)のやり方
④LBOモデルの練習問題(問題・解答のみ、解説なし)
第3回:Investment Thesis (投資仮説)の立て方
このパートでは、Investment Thesis (投資仮説)の立て方について、例題を用いながら解説します。Investment Thesisは、「なぜこの企業に投資するのか」「投資した後にこの企業をどうしたいのか」という、投資する理由や方針をまとめたものです。これは投資提案書の核になる非常に重要なもので、これが優れているか否かで全体の投資提案書の出来が大きく変わってきます。このInvestment ThesisもPEキャリアの就職やインターンの面接でよく問われる課題ですので、押さえておく必要があります。例題を通じて、このInvestment Thesisの立て方について見ていきます。
第4回:投資提案書の作り方
最終回では総まとめとして、ある企業をLBOすることにつきPEファームの投資委員会に提出する投資提案書を作成します。企業選定、業界調査、企業調査、LBOモデル作成、PMIプラン策定、出口戦略などを考えていきます。これらも部分的に、または包括的にPEキャリアの就職やインターンの面接でよく問われる課題ですので、考え方やアイデアを把握しておく必要があります。
2. シリーズの特徴とロジ
このシリーズの特徴は以下の通りとなります。
・PEビジネスが非常に盛んな米国の知見を取り入れていること
・必要なスキルにフォーカスしていること
・例題やエクセル、練習問題を多く掲載しており、ハンズオンでのスキル習得が可能であること
・解説はできる限り簡易なものにしていること
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