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豆を挽いた
平日は家族全員が会社なり学校なりで実家は空になる。
それをいいことに、勉強スペースとして実家に出入りしている。
やろうと思えばできるけど、場所を変えたほうが断然、作業が捗るタイプだ。
(自分の家でも集中しろ)
ただ身内とはいえ、食糧を漁るのは気が引けるので、昼食などは自分で用意することが多い。けどコーヒーや飲み物は飲んじゃう。
そうして先日、コーヒーが尽きた。
お昼ご飯に近くのパン屋さんへ行くと、コーヒーが置いてあったため、購入。
もっとよく見てから買えばよかったのに時すでにお寿司。
銀の袋を開けるとそこには、芳しい匂いを纏った豆がじゃらっと入っていた。
やってしまった。
「コーヒーが欲しかったんだろ?」と言わんばかりに、アフリカ出身の中煎りコーヒー豆がただそこにある。
こうなったら挽くしかない。コーヒーミルがあることは知っている。使い方を知らないだけだ。
調べによると、“ゆっくり挽け“とのことだ。具体的なテンポとかないのか。
粒の細かさは、いつもコーヒー粉が入っている黄色い瓶に、前回のものが少し残っていたので、それを見本にした。
コーヒー豆と似たような色味のミルの鉢に、チャラチャラと豆をセット。
慣れない手つきでハンドルをまわす。もっとスムーズにまわるかと思いきや、意外と豆が硬くて力仕事だった。
自分の指が歯車の部分に巻き込まれないよう、少し気にしつつギョリギョリ挽き潰していく。
100gの豆を粉にするのに体感で45分ぐらいかかった。
ゆっくり挽いたものの、粒の大きさもまばらになってしまった。
そのせいなのか、淹れ方のせいなのか酸味が強いように感じた。
飲めないほどマズイわけではないから良しとしたい。
それでも少なからず、本来の風味は損なわれていると思うと、もったいないことをしてしまった。
やっぱり、挽くのが上手な人に豆は買われるべきだよなぁと思った日。
ここまでありがとうございました。