スーパーの事件簿
今日は遅番。いつも通り出勤し、事務所に入ると机の上に見慣れないものが置いてあった。
ドアのノブである
よく見てみると根元からポッキリ折れており、引き継ぎのメモ紙等もない、なんだこれは⁇
私は早番で出勤していた副店長に声をかけた。
私「副店長、何これ…」
副店長「いや…私が出勤した時にはもう壊れてました。ドアの近くに落ちてまして…」
話を聞くとこれは荷受け場の隣、従業員出入り口のドアノブ。お客様に影響はないが、従業員が出入りできない。私は急いで修理業者を手配した。
さて…問題はここからだ…
犯人は誰だ⁈
事件の現場は荷受け場。お客様が壊した可能性は限りなく低い。うちの従業員が壊してしまったなら修理代はうちの支払い。しかし荷受け場は外部の業者さんが多数出入りする場所。外部の人が壊してしまった可能性もある。私は店長としてこの謎を解かねばならない!
私は防犯カメラを調べた。早番で副店長が出勤したのが午前7時。それ以前の時間という事になる。私は徐々に時間を戻していった・・・
「・・・!」
予感的中である。運送業者のドライバーさんが荷物を降ろしていた時カゴ車を倒してしまい、それがドアノブを直撃している映像がバッチリ映っていた!
しかし防犯カメラに映っていたのはそれだけではなかった。ドアノブを壊したドライバーさんはドアノブを直そうとしていた。しかし直らないことがわかると誰にも言わずそのまま帰ってしまったのだ!
私は怒りが込み上げてくるのを感じた。
これでは窓ガラス割って逃げ出すジャイアンやカツオと同じじゃないか?
私は運送会社に電話をし、今朝の出来事をすべて伝えた。ドライバーさんの上司は当然平謝りである。
上司「ドライバーにはよく言っておきます。修理代の請求書はこちらに送って下さい。大変失礼致しました・・。」
これにて一件落着なわけだが、この運送会社にはいつもお世話になっているし、このドライバーさんとも当然顔見知りである。事件は解決したとはいえ余り気分の良いものではない。
何か壊してしまったら誰かに言いましょう、これは子供も大人も同じですね・・・