わたしのMVP
今日、メジャーのMVPが決まる。ありきたりだけど、わたしにとってのMVPを選びたくなった。今年を振り返って、最も価値ある人は誰か。
それは、自分だ。
今年は誰よりも、自分と関わる時間が多かった。
特に、
休職を決断したあの時の私にMVPを送りたい。
体調を崩したのは、去年10月頃だった。
抱え込んだ気持ちが重たくなり過ぎて、職場に連絡もせず、家に閉じこもるしかできなくなった。
親の助けを借りて、しばらく休むことにした。
年明けからは働くつもりだった。働かなきゃダメだと必死だった。でも、心は、職場に向かうことを拒否してた。
年明けも、私は職場に行けなかった。
休みを延長した。
どうしても職場に行けない自分を目の当たりにしながら、私は3ヶ月休んだらまた働くつもりでいた。
休みを繰り返しながら、休むことはできないと思っていた。今考えると、おかしな話だ。
休まない人が、休んじゃダメだ!と説教するならまだわかる。今、まさに休んでいる自分が、なぜダメ出しできるのか。
とにかく、その時の自分は、「たくさん休んでしまっているから休みたいは禁句」と思い込んでいた。
このままではまずいってことは分かったから、働けるようにするために必死だった。復職支援をしているというクリニックを探して、「あと3ヶ月で復職したいんです」と駆け込んだ。
「今じゃムリ。3ヶ月じゃムリ。」
医師から返ってきた言葉に絶望した。
絶望したけど、ホッとした。ようやく自分にブレーキをかけてくれる人がいた。そんな救われた気持ちだった。
その後、1年間休みたがっている本当の自分と、そんなに休んで何になるって厳しい自分との話し合いがしばし続いた。本当の自分は、厳しい自分に諦めをつけて、1年間の休職を申し出ることにした。
あの時の私は英断をした、と思う。
もしかしたら、
休まなくても働けたのかもしれない。
休職していた1年間何をしていたのか。うまく説明できないこの時間は、空白のキャリア。自分にとってマイナス。そういう見方もあるかもしれない。
でも、1年休まなければ分からなかったことがある。
1年休んで、じっくり向き合って、
見えてきた自分の姿がある。
あの時のわたしのおかげで、今日がある。
間違いなくわたしのMVPは、あの時のわたしだ。