システム✕デザイン思考で世界を変える
慶應SDM「イノベーションのつくり方」前野隆司 編著 日経BP
正解のない問題に直面したとき、何をどうとらえたらいいのか、どうやって解決策を見つければよいのか、そのヒントや方法について書かれた本です。
正解のない問題の解決策は、時としてとんでもないイノベーションにつながったりします。
ソニーのウォークマンなどがそうですね。最近だとiPodとかスマホとか電動歯ブラシとか。
本書はイノベーションを生み出す方法論を書いた本でもあります。
その切り口は、システム思考とデザイン思考をマネジメントするというやり方です。
システム思考とは、物事をシステム(要素間の関係性)としてとらえること。
システム思考の一つに「氷山モデル」があります。
結果としての「できごと」には「パターン」があり、そこには「構造」が隠れています。その構造を作り出しているのはそこに関与する人たちの「メンタル・モデル」であるという考え方です。つまり、表面の「できごと」は氷山の一角であり、そこだけ見ていても解決しないよ、ということです。
デザイン思考とは、「観察」「発想」「試作」を繰り返しながら新しいモノやコトを創り出していくという考え方です。
わたしは、スタンフォード大学のライフデザイン講座を参考にしながら、「人生デザインプログラム」を創りましたが、デザイン思考はとてもパワフルな思考法です。
特に「試作」別名プロトタイプといいますが、アイディアを試作して実際に
試しながら完成形に近づけていくという実戦的なところが気に入っています。
これからなにかのイノベーションを起こしたいと思っている人は、ぜひ手にとって読んでみてください。
読みたいけど、買うのはもったいないなあと思った人は、まちライブラリー梅田茶屋町FUNZにおいでください。無料でお貸し出しいたします。