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過去作の登場人物が出てきて胸熱が止まらないマンガ「ヒットマン」
僕の好きな作品「ヒットマン」を紹介します。瀬尾先生の作品は全部読んでいて、まず絵のテイストが好きなんです。愛着がわくんです。その最新作。新人マンガ家と新人編集者の成長の物語です。(聞き役:成瀬夏実)
どんなマンガですか?
主人公は剣埼龍之介。講談社に入社するための面接から物語はスタートします。面接ではうまくいかなったんですが、結局講談社に入社。週刊少年マガジンに配属されます。
これがほんとにある世界かわからないんですけど、他の編集部員を発行部数を戦闘力と捉えて紹介するところが面白いんです。
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本当にこういう世界なんですかね。
本当にこういう世界かわからないですけど、たしかに結果が大事だし、戦闘力といわれるのもわかるので、この視点は面白いと思いました。
ヒット作をどれくらい出したかが、編集者のプライドみたいなかんじですもんね。
これとか講談社の中の社食で、僕も行ったことあるんですけど、リアルなんですよ(笑)ずっと講談社からマンガを出してきた瀬尾先生がマンガ家について描いてくれるのはファンとして嬉しいですね。
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主人公は戦闘力0ですよね。どうやって最初の一歩を踏み出すんですか?
講談社の面接の時に小鳥遊(たかなし)さんという女性と一緒になるのですが、その女性が漫画家志望となって編集部へ訪れます。「なんで漫画家志望に?」と剣埼さんは質問すると、「あの時、面白いって言ってくれたから、マンガ家を目指すことにしたんです。責任とって下さい!」と。
結局、なんとかして、責任持って育てていきます!と意気込むんですが、急に言われても編集ってなにやるの?みたいなかんじで。画力がダメだとか他の編集者からダメ出しされつつも、編集者としてスタートします。
新人編集者が新人漫画家を育てるってすごい難易度高そう…!
今、動画で見るマンガをお届けするYouTubeチャンネル「UUUM MANGA」をやっているんですけど、そのなかで、じつは実際にマンガも作っているんです。それで、僕もネームを3回くらい書き直してもらってるんです。1話目にしてはもうちょっとキャッチーにしたらいいよ、とか。
まさにマンガの編集者を鎌田さんがしているんですね!
そうなんですよ〜(笑)
(嬉しそう…)
おそらくヒットの法則とかあると思うんですけど、どちらといえばいかに編集者とマンガ家が信頼関係を築いているかだと思うんです。これはテラフォーマーズみたいな描き方がいいよ、とか浦沢直樹先生みたいな描き方がいいよ、とかアドバイスをするんですけど、こういう話をした時にお互いわかってないといけない。
答えは売れたら「正解」になるけど、売れるまではわからない。だけど納得するまで話をして、ストーリーを少しずつ変えながら、1話を完成させていく。編集者の気持ちをわかりたくて、ヒットマン読み始めたんですよ。頭ごなしに否定してもいけなくて、そのネームを読んで、どうしてこういう風にしたのか聞くようにしているんです。
UUUM MANGAの編集をしているからこそ、共感する部分があるわけですね。
そうなんです。だから、読んでいて勉強になりますね。
あと、僕が好きなのは、瀬尾公治先生のヒット作『君のいる町』、『風夏』などからもキャラクターが登場するんですよ!
それ…今までのマンガを読んでいた人たちからしたらアツイですね。
アツイんですよ!それも『君のいる町』の主人公桐島青大が出てくるんですよ!で、奥さん(桐島柚希)も出てくるんですよ!しかも御島明日香との恋愛きくとかなんかすごい展開なんです。てかそもそも天谷栞だって前にでてきてるキャラだし。
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前のマンガでは結婚してる?
してます。奥さんが小鳥遊さんとつながっているんですよ。ファンとしてはそことつながっているんだ!ってかんじだし、胸熱なんですよ…。
それと、バンドについてマンガを描きたいという話が出てくるんですが、飲んでいる時に、HEDGEHOGSのバンドメンバーがたまたまバーにいて。「ブルーウェルズ」って知らない?て聞いてくるんですけど、そのブルーウェルズはなにかといいますと、『風夏』というマンガの主人公たちなんですよ。しかも、時代が一緒なんですよ!めっちゃ読んでて楽しいんです。
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すごい考えられてますね。
すごい考えられてるんですよ。だから、他の作品読み直しました(笑)『ヒットマン』は7巻しかでてないんですけど、『風夏』は22巻、『きみのいる町』は27巻、そして読んでいると、『涼風』も読みたくなるんです。
ファンにとっては、嬉しいサプライズなストーリですよね。その感動を味わいたいから他の作品読んでからヒットマン読みたいと思いました(笑)
過去作の人たちが出てくるのが胸熱なのはもちろん、なおかつ編集者の気持ちがわかるオススメ本です。
昨日、2Q決算発表のあとなのに、ブレずに水曜日はマンガでしたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。それではまた明日。
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