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【マンガ感想】『主君と旅する幾つかの心得』 1巻 (著・速水螺旋人)

貧乏男爵メルガレッタ、ヴィンテージ計算娘ランパチカ、カバン娘アルクの三人娘による銀河各地で右往左往のドタバタ騒ぎを描く、速水螺旋人先生による愉快なSFマンガ。
ドタバタ宇宙旅行を描く前作『男爵にふさわしい銀河旅行』がたいへん自分の好みに合っていたので期待していたのですが、こちらもたいへん面白かった!

(引用:『主君と旅する幾つかの心得』1巻 / 白泉社 / 速水螺旋人/ p.42)

宇宙旅行SFなのに、世界観が中世ヨーロッパ風だったり、そうかと思えばロケットが畳敷きだったり、鄙びた温泉宿に宿泊したり。
未来と科学とファンタジーと和風がごちゃ混ぜになったような、とても良い塩梅の闇鍋的なSFになっております。

(引用:『主君と旅する幾つかの心得』1巻 / 白泉社 / 速水螺旋人/ p.136)

1話完結で話の構成やテンポが良く、全体的に明るくコミカルな雰囲気で、絵柄の可愛さもあって読みやすい。
SFだからといって難解な話ではないので、初心者でも問題なし。
それでいてマニアックなネタもいろいろと仕込まれているので、上級者も思わずにっこり。
そして、1話1話がきっちり物語として面白いので、とても読後感が良いのです。
「良いマンガを読んだな~」という満足感があります。

(引用:『主君と旅する幾つかの心得』1巻 / 白泉社 / 速水螺旋人/ p.69)

そして前作『男爵にふさわしい銀河旅行』から続投のヴィンテージ計算娘・ランパチカが今回も可愛い。
このデザインで表情が豊かに見えるというところが凄い。
作者の卓越したデザインセンスを感じます。
これは良い無機物!

(引用:『主君と旅する幾つかの心得』1巻 / 白泉社 / 速水螺旋人/ p.16)

『男爵にふさわしい銀河旅行』に続き、こちらの旅路も面白くなりそうなので続きを期待しています!
SFに興味のある有機物の皆さんに、たいへんおススメできるマンガです。


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