豚は神なのか、不浄の動物なのか
僕が、大学に通っていた時のことである。
あるイスラム教徒の友人が、「あんなに美味しい豚肉を食べないなんて、あなたは人生で随分損をしているよね」と言い放たれたと言うのを聞いた。世界中ではわ豚が好物という人は多い。私も同感だが、敬虔なイスラム教徒にこんなことを言ってはちょっと失礼かもしれない。
豚は不浄の動物?
僕らは、当たり前のように豚肉を食べる。
なんなら、毎日のように食べていてもおかしくないくらい、日本人は豚肉を愛する。
しかし、世界では、特にイスラム教信仰国では豚肉は不浄の動物として一切口にしない。
こんな豚がなぜ、イスラム教では毛嫌いされなければならないのか。イスラム信徒にとっては、豚は汚らわしい動物に他ならない。その肉を食べることはとんでもない蛮行に相当する。
世界各地で暮らす多くのイスラム教徒に豚について聞いてきた。「汚い動物であり、絶対に食べない」という答えがほぼ異口同音に返ってきた。
ただ、こうした豚に対する汚名は大きな誤解であり、科学的な根拠を欠く判断とは言えまいか。
現在の神奈川の県央部は歴史的に養豚業が盛んだ。豚のえさとなるサツマイモが多く収穫されたこととも関係がある。
知り合った養豚業者によると、豚は本来、清潔好きな動物だという。「汚い」というイメージは、人間が汚い環境で飼育していることに問題がある場合が多い。
しかし、時には豚が神として崇められることもある。
豚は神様。カマプアア
カマプアア(Kamapua'a)は、ハワイ神話に登場する、オアフ島で生まれた半神半人の男神である。
その名前はハワイ語で「豚の子供」を意味する。女神ヒナの息子とする説がある。普段は美男子であるが、本来は獰猛な豚の神であってその姿をとることもある。時には雑草にも変身する。
彼の背中には剛毛が生えており、美男子の姿になったときはこれをマントで隠すとされる。
彼はまた海の神でもあり、ハワイの州魚であるフムフムヌクヌクアプアアの化身ともされる。オアフ島、カウアイ島などでは勇敢に戦って王家の争いを制する戦士でもある。
さて、あなたはどっち派!?