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私にしか出来ない事なんてない。
ある平日の朝、7:00に起きて台所でお弁当を作っていた。
6月に入って新しい仕事を始めてからの、毎日の習慣だった。
この日は、部屋のテーブルにiPadを置いて、
歌手のJUJUさんが、去年の自粛期間に特別配信していたラジオ番組を、YouTubeで聞きながら料理した。
リスナーが選んだ思い入れのあるJUJUの曲と、その曲に纏わるその方のエピソードを、JUJUさんが紹介する番組。
JUJUさんの曲は勿論、話し方も好きで、
聞こえるか聞こえないかぐらいの音量で、何となく流していた。
まだ脳にエンジンもかかっていないので、
ただBGMのように流れていたその音が、
あるエピソードの時に、急にクリアになって聞こえてきた。
紹介されたのは、JUJUさんの「かわいそうだよね」という曲。
ある女性が、次の転職先を決めずに会社を辞めたエピソードが紹介された。
高校を卒業して憧れの仕事を始め、同年代よりも仕事が出来るという自信がつき、
それでも、新しい世界が見てみたくなって、次の当てもなく退職した。
「あなたなら何をやっても大丈夫」
周りからの期待とプレッシャー。
出来る私と自惚れる私。
そんな彼女に、この「かわいそうだよね」という曲の中の歌詞が教えてくれた事。
「自分にしか出来ない事なんてない。」
確かにそうだと思った。
大人になるとは、「自分は何者でもない」事を受け入れ、その上で、自分に出来る事をやり続ける事。
やりたい事をやるには、
生きたい人生を生きるには、
まず、「私にしか出来ない事などない」自分を、許す事から始まるのだ。
朝お弁当を作る、慌ただしい時間。
束の間、包丁を持つ手を止めて、油汚れの酷い壁を見つめて考える。
私は自分で自分を受け入れているだろうか。
私は「かわいそう」ではないだろうか。
私の心は、まだ荒んではいないだろうか。
JUJUさんが歌う「かわいそうだよね」は、こちら。
https://youtu.be/9TUL2YgWSuA
この曲は、平井堅さんの作詞作曲で、こちらのMVでは、吉田羊さんと一緒に歌われています。
JUJUさんの突き抜けるような歌声と、
吉田羊さんの落ち着いた深い歌声が、
金色と銀色が混ざり合っているようで、美しい歌です。