CrossCode プレイ感想
CrossCodeプレイしました 見過ごせないレベルの短所が結構な数あって、でもプレイ感はよかった、総合的に見ればプラスなんだけど評価に困るという珍しいタイプのゲームでした
https://store.steampowered.com/app/368340/CrossCode/
ジャンルは見下ろし型の2Dアクションで、所々でパズル要素を要求されるみたいな、アランドラっていうゲームが結構近いらしいです
CrossWorldっていう架空のMMOを舞台にドンパチやるゲームなんですが、まあ細かい説明は置いといて、冒頭にも書いた通り割とデカめの短所があったんでまずはそこから挙げてこうかなと
■ゴチャゴチャした操作体系
RBで近接攻撃、右スティックで照準を出してる時は遠距離攻撃、エイムを溜めると壁に反射するちょっと強めの弾が出る
LBでガード、移動中だとダッシュになる
RTでコンバットアーツっていう特殊技が使えるんだけど、これが近接、遠距離、ガード、ダッシュの4種類があって…
みたいな、普通に戦闘するんでも結構要素がゴチャゴチャしてて2時間ぐらいずっと混乱しっぱなしでした(途中から属性切り替えの概念が出て更にややこしくなる)
結局ガードって殆ど使わなかったんじゃないかな、ダッシュアーツとかもほぼ使わなかったし、ややこしくしたせいで結果的に死にムーブが結構生まれてる気がします ここは個人差な気もしますが
プレイ始めてまず一番最初に気になったのはここですね~
■わかりづらすぎる高低差
PV見るとある程度わかりますかね、高低差の概念があるんですよこのゲーム
1マップ内に平気で5段階ぐらい高さがあって、しかもその上で飛び石を乗り継いであっちゃこっちゃ行かなきゃならんのですけども、これがまあわかりづらいのなんの
飛んでみたら高さが足りなくて落下する事は日常茶飯事、要求する操作も結構シビアで、まあストレス溜まりますね
一方でなんかよくわからん所にNPCがいて、コイツいるトコにちょっくら行ってみてえなあ、みたいな気持ちも生まれてしまうんですよね
ここからの景色は絶景さ!みたいな独り言を言ってる奴がチョイチョイいて、実際に眺めを共有する事はできないんだけど、同じ所に到達できるのがなんかよかった
■クエストが面倒
いちいちクエスト受ける時に相手のいるトコにわざわざ行って話し掛けたり、終わった後に受注地点に戻るのクソめんどくさくないですか?
MMO世界っていう設定なんだからその辺もうちょい生かしてプレイアビリティ優先してほしかったな~という想いがあります
クエスト数も割とあるので結構手間もバカにならないんですよね
■オーバーロードによるテンポの阻害
属性切り替えの概念が出てくるってちょっと書いたんですけど、途中からはこれを駆使して敵の弱点を突いていく形になります
なんですが、属性攻撃ばっかり使ってるとオーバーロードしてしばらく使えなくなっちゃうんですね
終盤あたりではそもそも弱点属性じゃないと殆どダメージの入らない敵がゴロゴロしてて、オーバーロードに入ると一方的に敵の攻撃を避けなきゃならないターンが存在するのがテンポを阻害していました
復帰もまた長いんだこれが
無属性で殴り続けると回復早くなるんだけど、そのために意味のない攻撃を繰り返すのもナンセンスなんですよね
■パズルがしんどい
戦闘で反射弾打てるって書いたじゃないですか、基本的にあれを使っていくんですけど、しんどさが常に最新最強でほんまにキツかった
これがダメで投げた人もいるしマイナスレビュー書いてる人も結構おりますね、自分も割と閾値ギリギリでした(台パンはかなりやった)
アクションパズルのアクションの部分もパズルの部分もかなり振り切ってて、時間制限とかタイミングはシビアだわパズルはしんどいわでめちゃくちゃキツかった
解法わかってるのにエイムがちょっとズレるとかタイミングが合わないとかで何度もやり直しさせられるのホンマに腹立ちますね
設定で猶予時間延ばしたりもできるんですけど、そういう問題じゃないと思うんだよな
ダンジョンの全容が見えないままひたすらパズルをわんこそばさせられるのも結構キツくて、扉開ける度に3画面とか4画面サイズのパズルが目に飛び込んでくるのかなりゲンナリします
常に全体像を把握できない、っていう意味のない難しさが発生するからパズルは全部1画面で済ましてほしいよ~ホントに…
概ねどのパズルも一本道で何をやればいいのかがわかりやすかったのは救いかも
後はエイムの話ですかね、360°自由な方向に弾打てるんですけど、戦闘では便利な一方でパズルではすげーシビアな反射角を要求してきて、なんかようわからん反射を繰り返してスイッチに当てたりするからこれホントに合ってる?みたいな解法に到達する事がよくあったのが気になりましたね
キツかったしか言ってないなこの項目 まあキツかったです
■ボスもしんどい
ボス戦もパズルの延長線上にあってギミック解いて倒してくやつなんですけど、やたら攻撃力高くて結構死ぬんで追い詰められながらパズルを解く形になって精神衛生上よくなかったです パズル以上に台パンした
どのボスも形態が分かれてるんですけども、形態毎の強化も単純に攻撃回数が増えるだけとか攻撃を通るようにするための手順がメンドくなるだけとか雑なんすよね 途中で死んだら当然第一段階からやり直しだし…
ダンジョンのパズルを平均的なキツさとすればこっちは瞬間的なキツさですね 何回も卓上調味料を全部倒してしまいました
ボス戦10回も20回も再戦させられて脳の血管が拡張していく感覚があって、ボス戦終わったあと大体頭痛してたんでホンマによくない
パズルと同じくこっちも難易度下げられる(ダメージ量と攻撃頻度を調整できる)んですけど、途中マジでこれは脳みその血管全部イカレるなと思って解禁しました
パズルも戦闘もなんですけどなんか自分でも引くぐらいイラつくんですよねこのゲーム 理由が全くわからん
とまあパッと思い付いた限りの短所は挙げてみたんですけど、それでもこれと打ち消し合ってなおかつ勝ってしまうぐらいの長所がありました(辛勝だけど)
ようわからん所にいるNPCの話ちょっと書いたんですけど、実際のMMOでもなんかよくわからんムーブしてるヘンなプレイヤーとかいるじゃないですか、そういった「ないMMO」のリアリティが存在してるんですよ
NPCには自分と共闘してくれるネームドキャラも何人かいるんですけど、そいつらの個性が強くて、プレイ中に学校の愚痴を吐いてくる奴とか、ゲーム内の植生にいちいちケチ付ける奴とか、なんか目の敵にして決闘を挑んでくるネトストとか、そういう「なんかいるよな~こういう奴」っていうリアリティがある
「こっちもうこのクエスト終わってるけどやるなら手伝うよ~」とかモンハンでよくあるじゃないですか、別に善意とか貸しを作るとかそういうのではなく、ただ下らない雑談でもしながら共闘する、ゲームを媒介としたコミュニケーション
そういった物がこのゲームにはあります
ついでに言うとAIも結構頭よくて、その辺りもリアリティの強さに拍車を掛けている印象です
主人公も設定上は特殊な存在なんですけども、CrossWorld内では他のNPCと平等な1キャラクターでしかないのがよかった
マクロな視点で見るとCrossWorldをにぎやかす1アカウントでしかないんですよ
なんかヘンなムーブしてるNPCとかよくわからんトコにいるNPCと同じように、自分もヘンなムーブができたり、よくわからんトコにいる事ができる
逆に言えばNPCにできない事は自分にもできない
その平等さが架空のMMOの中にいるというリアリティを与えているのかもしれません
結局エモの部分になってしまうんですが、前回の記事で書いた自分とOWの相容れなさって結局ここにあるんじゃないかと
Skyrimがフレイバーをそこかしこに撒き散らしていて、まあ見たけりゃ勝手に見てよ、みたいなスタンスだったんですけど、自分はそこに強い作為を感じてしまいました
一方CrossCodeでは強制的にフレイバーと向き合わされ、そのせいで逆に違和感を覚える瞬間がありませんでした
キャラクターの存在感についても、CrossCodeはNPCキャラの向こう側にいる架空のプレイヤーの存在が濃い輪郭を持っているんですよね
このCrossWorldという存在しないMMOの世界に浸っていたい、とかストーリー気になるな~というモチベーションだけでパズルもボスもどうにか乗り越える事ができました
ダクソがひたすらストーリーテリングを廃してアクションゲームの出来だけでプレイヤーを引っ張っている(伝聞)のとは対照的に感じます
絵柄こそバタ臭いけどすげーJRPGの文脈に沿ってるんですよ ゲーム側に目的を提示してほしい人にオススメです