聖剣伝説 Legend of Mana プレイ感想

前の日記でちょろっと書いたんですが聖剣LoMプレイしました
途中でDUNGEON ENCOUTERSとかも挟んだけどまああれはあまり良い体験ではなかったのでまとめなくてもいいかな(霜夜ゆくは良かった)
という事でいつもの感想書いてくやつをやります

■主人公の希薄さ
プレイを始めて、オープニングがめちゃくちゃ唐突な所にまず驚かされました 今まで見てきたどんなゲームよりも唐突かもしれん
主人公の持つ情報は見た目と名前だけ、どんな宿命を負ってこの世界にいるのか、この世界では何が起きているのか、そんな説明は一切なしにいきなりワールドマップに放り出されます(クリア後にOP見るとわかる事もあるんですが)
結構その時点で面食らったんですけど、別にそれはそれで問題なかったんですよね このゲームにおける主人公の存在はどこまでも希薄です
一方でそれは「世界に対して自分の存在意義がない」事も意味しています このゲームで最も不要なキャラは誰か?と問われれば、それは間違いなく主人公でしょう
物語を進める役割は持っているんですが、あくまで現在地を示すマーカーであり、他のキャラを先導するだけであって物語自体には殆ど関わってこないんですよ

…っていうのをプレイ途中で書いてたんですけど、最後の方で終わらせた宝石泥棒編のラストはベタだけどよかった
けどまあ基本的には存在感ないかな なかった

■サボテンくん日記
このゲームのストーリーは大体70コぐらいの大小様々なイベントに分かれてまして、好きな順でフラグを立てて攻略していく流れになっています
イベントクリア後に自宅のサボテンくんに話し掛けると日記を書いてくれて、それで一区切り、ってカンジです

画像2

サボテンくんの日記は大体こんなカンジで、ゆる~い文体でホンワカする一方で物語を見るレンズとしてはかなり歪んでいて、単純にストーリーをおさらいする物というよりはこれそのものが一つのコンテンツ、という感覚です

で、前の日記でも書いたんですけど、FFCCの日記がめっちゃ好きなんすよ~っつったらオススメされたんですよこのゲーム
FFCCの日記って、キミの操る無個性な主人公が実はこんな事してましたよ、こんな事考えてましたよっていうのが垣間見える所に面白さがあると思ってまして
けど前述した通りこのゲームの主人公ってひたすら無個性で、感情表現も全然ないんですよ
一応サボテンくん日記は「サボテンくんが主人公から聞いた事をまとめた日記」という体裁ではあるんですが、そこに主人公の意思は全く見えてきませんでした
これ単体でコンテンツとして面白いんですけど、一方でプレイすればするほど主人公と世界の間に隔たりを感じてしまうなあ、というカンジでした

■キャラクター
なんか割とみんなまぬけなカンジがしててよかった 本当の意味で不快なキャラは一人もいませんでした
ニキータとかすげークズだけどなんか憎めない所ありませんか ギルバートとかも結構めんどいお使いやらせてくるけどバカだな~って笑い飛ばせる感じ
全体的に漂う牧歌的な雰囲気も合わせてピリピリしてなくてよかった
一方で3つのメインシナリオに出てくる人達はしっかりしてて、メリハリ付いてるな~とも思いました
だからこそ主人公の無個性ぶりがより際立つという所もあるんですが…

草人がなんか集合無知という感じがして好きでした

画像1

進次郎構文

■グラフィック、音
とてもよい!ドット絵も刷新しろよ~っていうレビューは結構見かけましたが、ヘタに小綺麗にして安っぽくなるよりはこっちの方が断然いいと思います
アーティファクト置いた時のぷよぷよ動くモーションが特に好きですね SFC時代から続くスクウェア職人芸を見ました

音も良かったですね、下村陽子は個人的にKHのトラヴァースタウンの印象が強いんですけど、全体的にそれに近い雰囲気 あまりRPG然としすぎてなくてよかった
BGMだけじゃなくてSEも良くて、まず最初のNew Gameを選択した時のSEがPS時代のスクウェアという感じがしてオッてなりました
作品毎にコンポーザー違うのになんか統一感あるんですよね
ロマサガ3とクロノトリガーの効果音同じなのも個人的には手抜きよりもイズムを感じる派です

■イベントとか
フラグ立てとかダンジョン攻略とかかなり不親切なのは無視できませんでした
基本的にイベントのフラグはノーヒント、進行も結構わかりにくくて攻略情報ナシだとメインシナリオ3本もロクに進められないんじゃないかと
こういう所って喉元過ぎると全部忘れちゃうので思い出補正が強くなりがちなゲームというのは周囲の反応を見てもわかります
多分自分がマリオRPGを神格化してるのと同じ感覚なので、特に責めるつもりはないです(関係ないけどBGM同じ人だし雰囲気もなんか近くないですか?スタッフ被ってるのかな)

■戦闘
無 まーじで無 詰まった所がマジでない このゲームの一番悪い所ですね
リマスターだとエンカウントOFFにできるんですけど、戦闘めんどい上に数が多くて結構ダレてしまったのでこの機能なかったら耐えられなかったかもしれん
ちょっと強かったのは一部のボスぐらいで、大半の敵が槍でつんつんしてるだけでハメ殺せるんですよ 他の武器もそうかも
武器合成とかゴーレム作成とかペット育成とか楽器作成とか戦闘に役立つ(と思われる)システムは色々あるんですけど、難易度の低さのせいであらゆるシステムが形骸化している
別にわざわざ仲間を育てる必要もない(そもそも経験値を拾ってくれない)し、装備は店売りで充分、楽器も別にいらんですね
システムを理解した所でそれを発露するリターンが全然無いように見えました AIも頭悪くてゴーレムとかペットとか育てた所でなあ…という感覚
ついでに言うと必殺技のタメがアホほど長くてマジで当たらん いらんでしょこれ
攻撃力バカ高いハンマーの話とかチョイチョイ見たんですけど、あれは完全にやり込みの範疇ですね


まあこんなカンジで!求めてるゲームとは違いましたが良い作品でした
一方でエモに訴えてくる部分が多いので、合わない人はとことん合わないかも
やっぱり主人公の存在感がイマイチ薄かったのがずっと気になりましたね~ FFCCとかCrossCodeはマジでその辺絶妙だった

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