潮岬灯台|和歌山県串本町
潮岬灯台(A)|和歌山県串本町 2023年5月2日
1870年(明治3年)6月10日に樫野埼灯台同時に仮点灯。本点灯は1873年(明治6年)9月15日。1866年(慶応2年)の改税約書(江戸条約)により建設された8基の洋式灯台のひとつで、現在の潮岬灯台は二代目。初代はリチャード・H・ブラントンが設計した八角形の木造灯台だった。初代潮岬灯台は条約灯台としては唯一の木造灯台で、基礎から灯塔までの高さ23.9mは日本一高い灯台であった(神子元島灯台よりも20cm高い)。また隣接する樫野埼灯台と誤認しないように樫野埼の回転灯に対し潮岬灯台は不動灯としていた(昭和2年に単明暗白光 明10秒暗5秒に変更)。当初使用予定だった灯器はイギリスから灯器を輸送していた帆船エルレ―号が東シナ海で座礁沈没してまったため、ブラントンの要望により急遽アメリカから輸入した機関車のヘッドランプを灯器として利用した。
1878年(明治11年)4月14日に現在の石造の灯台として建て替えらた二代目潮岬灯台はブラントンの帰国後に後任となったジェームズ・マクリッチの手による最初の灯台。石材は串本町の北、古座町産の砂岩。採取した場所は「虫食い岩」として現在も残っている。
潮岬灯台は「のぼれる灯台16」として参観が可能。
参考
『燈光』2008年11月号 (燈光会)
『明治期灯台の保全』(財団法人 日本航路標識協会)
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