北海道ツーリング1日目|2022.7.13
※ここから先の記事は北海道ツーリング中にリアルタイムでアップした日記となります。
ついに今日出航である。
“ついに”とつい書いてしまったが、実はあまり高揚感というものはない。まだ。
2年前の北海道ツーリングもそうだったのだが、出発してもいつもと変わらず平穏であった。これが旅慣れなのか、はたまた老いなのか。
最近、ツーリングに限らず僕の旅の気分はいつもスロースタート気味だ。昔は修学旅行に向けて靴下からバッグまで真新しくして枕元に置いて、出発前夜の床についてもギンギンに頭が冴えて眠れない中学生のように心地よい高揚感に包まれていたものだが、いまとなっては目覚めもダルく、なんなら「もう1時間くらい寝ておくか」くらいの堕落ぶりなのだ。
また大洗港のフェリーターミナルまで自宅から1時間という気軽な距離も理由かもしれない。
19:45の出航なのでギリギリまで仕事をしてから家を出た。
一日中雨が降ったり止んだりの天気だったが、バイクへのパッキングをすでに済ませ、仕事が終わり次第、即バイクにまたがりブロロローと向かう算段である。
持ち物の準備に3週間以上かけ、チェックリストを作成。万全の態勢で今日という日を迎えたのである。完璧だ。
🏍
とはいえ、地元にはどんよりと薄暗くいつまた雨が降ってもおかしくない天気であった。
まあフェリーターミナルまで1時間だし、余裕っしょ。と気楽にバイクを走らせた。
出発直後はいつものことながら何か忘れものはなかったかと持ち物を振り返る。
♪忘れ物はないですか
♪見つけにくいものですか
と、井上陽水の歌を歌いながら(歌詞は間違っているが)10分ほど走らせるとシールドがうっすらと湿り出した。雨粒ほどではない。余裕っしょ。と気にせずバイクを走らせた。北関東道を水戸大洗IC降り、10分ほどでターミナルに到着。ビショビショになっていた。ほんのちょっとのお湿りでも1時間も走ればそりゃあ濡れる。前回の雨対策の記事はなんだったのか。
乗船手続きを済ませ、バイクを船に乗り入れる。今まで何度も経験しているが毎度この時は程よい緊張感に包まれる。バイクの列の先頭から1台づつフェリーに登って行く姿を眺めるのはとても儀式的である。
乗船して早速ひとっ風呂浴び、湿った服から着替えて甲板へ。
甲板に出て出航を待つ。
風呂上がりに夜風を浴びながら出航を待っていると汽笛が大洗港に轟き、ゆっくりとさんふらわあさっぽろが陸から離れていく。
僕にとってこの離岸の瞬間は旅の始まりの合図のようで、感動的ですらある。
しばし遠ざかる大洗港の灯りを眺めるすずきたけしであった。
しかしゆっくりもしてられなかった。
出航が19:45。食堂のラストオーダーが20:00なのだ。
2020年の際はコロナ禍のためバイキング形式は休止していたので、久々のバイキングである。焼きうどん、エビフライ、手羽先、ローストポーク、鱈のあんかけ、バジルソースハンバーグ…次々とさらに盛っていく。
ちなみに今日の昼食は焼きそばであった。
のんびりと食事を楽しみ、デザートのスイカも召し上がりました。
僕がフェリーを利用する際はコンフォートと呼ばれるいわゆる寝台にしている。ほかに個室やツーリストというカーテンだけで区切られた寝室もある。
コンフォートは寝るだけだが、テレビ完備でかなり快適である。
しかし大半は船内のロビーの椅子に座って本を読んだりしてくつろいでいる。
北海道ツーリングの時だけ寝る前にビールを飲む。
今回持参した本は小川哲『地図と拳』(集英社)。分厚いので荷物になり悩んだのだが、長旅にはちょうど良いだろうとバッグに無理やり押し込んで持ってきた。
ちなみにフェリー内の通信事情は、沖に出ると携帯の電波は当然圏外となる。
いつもはかなりか細い船内のWi-Fiでなんとかやっていたのだが、今回はメンテナンス中ということでWi-Fiが使えず。
この記事を書いている今現在ではnoteにアップすることができない。
たぶんこれを読めるようになるには明日14日の昼過ぎになっているだろう。
船長からのアナウンスでは太平洋上に低気圧があり、航海中は若干のウネリがあり船が揺れるかもしれないとのことだが、僕は既にお酒で酔っているので船酔いは大丈夫そうだ。
とそんなこんなで無事にフェリーに乗ったことで、無事に旅が始まった。
と、この記事を書きながらふと時刻を確認しようと思った時に気付いた。
腕時計をしてくるのを忘れた。
♪忘れ物はないですか
♪見つけにくいものですか
腕時計は見つけにくくないなぁ。
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