入道埼灯台|秋田県男鹿市
入道埼灯台|秋田県男鹿市 2022年6月12日
「なまはげ」の発祥地として知られる秋田県男鹿半島の先端にある入道埼灯台は1898年(明治31年)11月8日に点灯開始。
建設された当時の初代入道埼灯台は白色の鉄造で、ソーターハーレー社製の24面一等回転レンズは日本で最大の多面レンズであった。
レンズが大型化した理由として、初代入道埼灯台の回転装置は水銀槽式ではなく超低速の転轆式回転装置であったため、閃光の間隔を増やすために24面ものレンズ面数が必要となり大型化した。それでも転轆式回転装置では10秒1閃光で、レンズの1回転に4分もの時間を要していたという。
建設された当時の青森、秋田、山形の日本海沿岸には酒田と船川灯台の木造灯台の2基のみだったが、1895年(明治28年)に日清戦争に勝利した日本は対ロシアを鑑みて、入道埼をはじめ、経ヶ岬、地蔵埼(現在の美保関)など日本海側の各灯台の建設が進められた。
1951年(昭和26年)に老朽のため改築。資材不足のため五年を要したが、現在の白黒縞模様の灯台となった。(白黒の模様は冬季に灯台の背景が雪で白一色になっても視認できるためだが、海や空が背景なる立地でも白黒など縞模様となっている)現在のレンズは第3等大型2面フレネル式閃光レンズ。
入道埼灯台は16ある参観灯台のひとつだが、11月上旬から4月中旬までの冬季は参観を中止している。
灯台展示資料室が併設されている。
参考=
『燈光』2009年10月号 明治の灯台の話 (燈光会)
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