「生き残ったものが生き残る」
「不愉快なことには理由がある」 橘玲
人間が生きていく中での「悩み」を
進化論から説明していいきます。
なぜ「こころ」があるのか?
愛?
生きづらさ?
お金?
全てを進化論から読み解きます!
「進化論と言うのは、「子孫を残すことに成功した遺伝子が次世代に引き継がれる」と言う理論です。
「生き残ったものが生き残る」と言う単純な原理によって、より環境に適した遺伝的プログラムが自在に引き継がれると言う事です。ダーウィンの種の起源を読んだ当時の知識人たちが「なんでこんなことに気づかなかったのか」と愕然としたのもよくわかります。」
この理屈でいくと、一見ムダな機能も、すべて人間に必要だから引き継がれている機能であると言えます。
生きていく上で面倒極まりない、「思い悩む」。
これも生きていくうえで必要だから引き継がれているということになります。
「眠っている時以外は、人はいつもあれこれ思い悩んで暮らしています。実は私たちは人生の大半をシミュレーションに費やしています。好きな異性へのプレゼント?新商品をいくらで販売するか?ライバルに勝つには?子供の未来?すべてシミュレーションです。」
「思い悩む」というのは、
未来を予測して、どうなるのかをシミュレーションしている状態です。人が人生の大半をこのシミュレーションに費やしているのは、
シミュレーションがうまい人ほど生き残ってきたからです。
「チンパンジーはこのシミュレーションがうまければ、体が大きかったり力強かったりなくても子孫を残すことができるのです。
シミュレーションで相手の行動を的確に予想できれば一生の獲得だけでなく、狩りをするのも天敵から身を守るのもずっと容易になります。これを知能と呼ぶならば人の祖先は賢ければ賢いほど生き残るかかる確率があり、より多くの異性と交尾して子孫を残せたはずです。」
なぜ貨幣を欲しがるのか?
「貨幣の起源は互酬(互恵的利他主義)にあります。
人やチンパンジーだけでなく吸血蝙蝠でさえも、親切にされた相手覚えていてお返しをすることが知れています。だとしたら貨幣とは親切とお返しのやりとりを見える化したものです。」
お金はもともと提供された価値に対しての交換物である。
とすると、たくさんある(お金持ち)ということは、それだけたくさんの人に貢献してきた人であるということになります。
ただし「お金をたくさん持つこと(お金持ち)=幸せ」ということではありません。
なので「お金をたくさん持つ」こと自体には幸福感がないことになります。
「アフリカのマサイ族の人生の満足度と全てを手に入れたアメリカの大富豪の満足度はほとんど変わらないことがわかっています。
貨幣が使われるようになってからまだわずか5000年しか経っていません。私たちはもともと貨幣の多さと幸福感が直結するようにはできていないのです。」
「この世の中で最も不幸で惨めなのはロサンゼルスなど大都市のホームレスで、インドのスライムで暮らす貧しい人たちよりも人生の満足度がはるかに低いことがわかっています。
スラムには人々の強いつながり共同体がありますが、都市に住む人たちは互いに孤立し、他者からの承認を得る機会などありません。大都市の中で自分だけが貧しいと言うのは計り知れない絶望なのです。」
都会のホームレスよりスラムのホームレスの方が幸福度が高いという調査結果があります。
貧しい状態でも笑顔でいられるのは、
同じような仲間がたくさんいて、つながりがあるからなんですね。
人の歴史の中では、これまでお金を持つことより共同体・仲間たちとのつながりの方が必要とされてきました。
お金を追いかけるよりも、仲間たちと一緒に夢を追いかける方が、
人にとっては幸せな状態になれるんでしょう。
一人で無双して「オレスゲー」よりも
分かち合える仲間をもつことの方が人生にとって重要なんですね。
友達少ないので、友達づくりがんばります!
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