草刈音のない世界

朝の8時30分丁度に、今日も草刈が始まった。睡眠中の人間にとっては耐えられない轟音だ。アタマを掻き毟りたくなる。

今年の異常な長雨で、植木屋さんも仕事が消化できず大変なのだろう。少しの晴れ間を見計らって、連日、家の前の草刈が行われている。それは結構なのだが、朝8時半。毎日、大体10時前後に起床している私にとって、睡眠の最もオイシイ、重要な時間帯なのである。うーむ、せめて9時にならないものか。変わらないか。

植木屋を責める気など勿論ない。それは誇るべき仕事だ。そもそも平日の朝8時半にスヤスヤ寝ている方が常識外れだろう。でもなあ。あのモーターが回る「ヴーン!」という音がした途端の、「終わりだ…」という絶望感。それが連日。さて、この世界から、どう脱出すべきか。

現在の人類の科学力で本気になれば、静音草刈り機ごとき、開発できていて当然なのでは?という考えは驕りか。光通信でインターネットやってる文明力で、モーター音がうるさいって、バランスとれてないぞ。雨が降ったら、布で防いでるし。

インターネットはないが、草刈のモーター音はしない。文明の発達の仕方が異なった、「もう一つの世界」へ行きたい。そこの人類は、どうやって雨を防いでいるのだろう。

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