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格ゲー初心者にこそ複雑な操作が必要だと思う

 このアカウントを作った最初に、こういうのを投稿しました。
 テトリス99を参考に、格ゲーのバトルロイヤル化の案について書いたものです。
 高評価も頂けたので、改めてありがとうございます。

 今から考えると、ちょっと読みにくいかもしれません。
 まあ、今も読みやすい文章を書けてるのかは微妙ですが。

 今回は、格ゲーに関して以前に書ききれなかったことや、その後に考えを整理したことなどを書いていきます。
 今回のタイトルはどういう方向性にしようか迷いましたが、まあタイトルのようなことを言われている事は少ない気がするし、最終的にこれが結論になりそうです。

 ちなみに、簡単操作を用意していく今の風潮は、とても良いと思っています。
 ただ、それだけでは、ちょっともったいないなあという話です。

 格ゲーは好きだけど、対戦を少しだけしか続けられなかった人の戯言ですが、よろしくお願いします。

 あと、前回の投稿では複数の高評価を頂きました。
 話題が全然違うのでここを見ていない気がしますが、ありがとうございます。


格ゲーにしかない特徴は操作の複雑さ

 格ゲーの特徴とは何かと考えたところ、真っ先に思いつくのは対戦だと思いますが、格ゲー以外の対戦ゲームというのは数多くあります。
 また、間合い管理や駆け引きとか、好きなキャラを使って色んな技やコンボが出来るという特徴は、スマブラにもあります。

 そうやって考えて行くと、格ゲーにしかない特徴というのは、操作の複雑さなのではないかと考えました。
 もしかしたらそういうゲームもあるかもしれませんが、有名なジャンルとして操作の複雑さが特徴というのは、唯一無二のはずです。

 よく格ゲーの人口を増やす方法として、操作を簡単にした方が良いという話を聞きます。
 格ゲーをちょっと始めた人がやめにくくなりますし、また他の対戦ゲーから入ってきた人が駆け引きになるレベルに到達するまで早くなり、良い事だと思います。
 ただし一方で、理屈ではそういう事情は分かるんだけど、でもなんとなく操作が簡単になるのは格ゲーじゃないと思う人が多く、もやもやした気持ちが残ってしまうのではないかと思います。
 この理由こそが、複雑な操作こそが格ゲーにしかない特徴だからなのではないかと思いました。

 このようなことを考えた切っ掛けとして、パネルでポンというパズルゲームで、忙しい操作そのものがゲームの面白さになるというのを体験したことがあります。
 この通称パネポンは、左右2個並んでいるパネルを入れ替えることが出来ます。
 フィールド内でカーソルを自由に動かして、好きな場所のパネルを入れ替えることで、縦横3個以上同じパネルを並べて消すというゲームです。

 フィールド内でカーソルを自由に動かすということは、ある程度上達すると十字キーを忙しく連打するゲームになります。
 しかし、DS版でタッチペン操作が導入され、忙しい操作をしなくても遊べるようになりました。

 当時は、パネポンで初のネット対戦できるゲームという事で嬉々として買ったのですが、十字キー連打よりタッチペン操作の方が滑らかで早くて強かったです。
 例えば右端のパネルを左端に持っていく場合、最初は右端にカーソルを持っていき、ボタンを押して左右のパネルを入れ替えたらカーソルを左に一回動かして、またボタンを押して左右のパネルを入れ替えたら左に動かして、と繰り返す必要があります。
 しかし、タッチペンなら右端のパネルをタッチして、そのまま左の方へとスーッと動かすだけです。

 強さを求めてタッチ操作を試したこともありましたが、結局は十字キーの方が自分は楽しかったので不利でも構わないと割り切ってしまいました。
 それでも、タッチ操作でプレイヤーが増えるなら構わないと思いましたが、残念ながらそれ以降の新作は出ませんでした。
 現在は、スイッチの有料オンラインに加入していれば、無料でスーファミ版が遊べます。

 とにかく当時の経験から、格ゲーでも忙しい操作が楽しくて続けてる人は多くいると確信しました。
 実際のところは聞いてみないと分かりませんけどね。
 スト2ブーム当時も、なんだか複雑な操作で波動拳や昇竜拳が出るので試したいという人も多かったと思いますし、複雑な操作だからこそのガチャプレイなんて遊び方もあったのだと思います。

 しかしながら、格ゲーの大きな特徴である複雑な操作をどうにか遊びやすくして初心者に楽しんでもらおうという方向の話は、少なくとも自分は聞いたことがありません。
 以前に考えた格ゲーのバトルロイヤル案は、この部分も含めて考えました。


複雑な操作で簡単なゲームは作れるはず

 なんだか以前のバトルロイヤル案の正当性を説明するような内容になってしまっていますが、とりあえず進めて行きます。

 格ゲーは難しいゲームというイメージが強いですが、その難しさにも色々あります。
 操作の難しさ、ほぼ対戦が前提の内容、そして初心者が少ない事などです。

 操作の難しさと言っても、さらに3つの難しさに分けられると思います。
 操作の複雑さ、操作タイミングのシビアさ、操作方法の分かりにくさです。

 比較として初代マリオについて考えてみますが、操作が十字キー、ジャンプボタン、そしてダッシュと攻撃を両方合わせたボタン、という簡単な操作で、簡単操作だからこそ操作方法も分かりやすいです。
 じゃあ誰でもクリアできる簡単なゲームかというと、決してそんなことはありませんよね。
 ステージの難しさ次第でいくらでも難しいゲームに出来ますし、言ってしまえばボタンを押すタイミングの難易度が上がっているとも言えます。

 また、ぷよぷよやテトリスを考えても、簡単操作で分かりやすいので流行ったのだと思います。
 ただし、ネット環境において対戦が主流となり、どちらも難しいゲームとなってしまいました。
 ネット対戦初期はタイマンでガチで遊ぶという印象が無く、スマブラなども含めて「俺の持ってるゲームと違う」というコメントが多かった気がしますが、最近はあまり見なくなりましたね。
 テトリスの方はテトリス99という初心者向けゲームで救われたと思っていますが、ぷよぷよは難しいゲームのままです。
 一部の上級テクニック以外は、ボタンの操作もタイミングの難易度も簡単なはずなのにです。

 この例で分かるのは、例え操作を簡単にしても、難しいゲームになってしまう可能性があるという事です。
 これは、タイマンがメインの遊び方になってしまったせいだと思います。

 ただ、操作が簡単でも難しいゲームが出来てしまうなら、逆に操作が複雑でも簡単なゲームも出来るのではないか?
 とも考えました。
 操作の複雑さという特徴を残した上で、操作方法を分かりやすく表示して遊び方を誘導し、タイマン以外の遊び方を初心者向けのメインとし、操作タイミングで難易度を調整するのが適切ではないかと考えました。
 それで以前のバトルロイヤル案では、テトリス99の遊び方をベースに、音ゲー的なコンボのタイミングで遊ぶゲームにしました。


簡単でさえあれば人気が出るポテンシャルがある

 そもそも格ゲーって、好きなキャラを気持ちよく操作できるはずの、キャラゲーとし最高のジャンルのはずなんですよね。
 スト2ブーム後にはキャラゲーが結構あった気がしますが、どうしても難しくて減ってしまったと思います。
 現在は、キャラゲーと言えばキャラの増やしやすいソシャゲになっていますが、そのソシャゲタイトルから格ゲーが出る逆転現象もあったりと、やっぱり格ゲーで好きなキャラを動かしたい需要は尽きないと思っています。

 そもそも、これだけキャラを自由に動かせるゲームというのが珍しいので、そりゃ難しくさえなければそうだろうなあと思います。
 スマブラでも良いのですが、格ゲーみたいにジャンルとして確立されていないし、似たようなゲームが出にくいですよね。
 だからこそ、スマブラの追加キャラ発表の時に需要が爆発して、あれだけ盛り上がったり荒れたり盛り上がったりしたんだと思います。
 格ゲーでも、キャラゲー需要を満たす最高級品を提示できるはずです。
 キャラを数出すのは難しいですけど、量より質という感じですかね。

 それに、格ゲーはキャラの魅力を提示しやすい環境もあります。
 基本的にキャラが大きく表示されるし、超必殺技の演出もアクション寄りのスマブラより迫力を出しやすそうです。

 しかも、格ゲーのコンボはやっぱり分かりやすい魅力なので、それが簡単に出来るようになればやってみたい人は多いはずです。
 ストーリーで格ゲーの一人用を充実させようというゲームもあり、もちろんそれで世界観などを楽しめますが、文字を読むよりも早くキャラを動かしたいって思う人も初心者に多い気がします。
 配信などを見ても、格ゲーに興味を持って始める人がまず最初に手を付けるのは、一人用として用意されたコンボをクリアするモードが多いと思いますし、自分もそうです。

 結局、難しい格ゲーを始めようと少し知識を入れてから始める人は、たぶん最初に何がやりたいかって対戦でも何でもなく、コンボなんじゃないかと思います。
 自分もスト4時代にセビ滅の練習したり、大会見て感動したのでセスとかのコンボを練習したりしました。
 その時はアケコンも持ってなかったし、試しに始めてみようと3DS版のスパ4で。

 とはいえ、トレモでコンボ練習するにしても、コンボをクリアするモードにしても、どうにもちゃんと初心者が誰でもこれで楽しめるというゲーム性では無いですよね。
 コンボをクリアするモードは単純に難易度が高いので挫折しやすいですし、開発側としてもメインの一人用モードとしては考えていないはずなので、あくまでオマケの内容になっているからだと思います。
 以前のバトルロイヤル案ではコンボを音ゲーっぽく遊ぶという内容でしたが、格ゲーは音ゲーと違って音楽に合わせないので、時間を止めてしまって入力ボタンさえ合っていればコンボ成功、タイミングが良ければ高評価というのを考えました。
 時間を止める演出もカッコよく出来そうですし、格ゲーとの相性は良さそうです。
 ここまで誰でもコンボが出来るゲームにしてしまえば、マリオやカービィよりも簡単なアクション性のあるゲームになります。

 現在はみんなアクションゲームが上手くなったような錯覚に陥る気がしますが、初代マリオを触ってアクションが苦手だと思った人は、二度とアクションゲームに触らないという人も少なくない気がします。
 だからこそ近頃のマリオでは、何度も同じステージでミスをしたらクリアまで無敵になれるアイテムを出したりなど、色々と手を尽くしています。
 結構、スマブラやマリオカートなんかでも、アクションが苦手な人にはアクションってだけで難しいゲームなんですよね。
 辛い食べ物がダメな人は辛いのは全部ダメだし、アクションがダメな人はアクションは全部ダメなんです。

 そんな中、誰でも確実に好きなキャラで複雑なコンボが出来るような、世界一簡単なアクションゲームがあったらプレイしたい人は多いと思います。
 コンボするだけで面白いと思わせるとか、とんでもない長所です。
 テイルズなどのアクション戦闘のRPGなんかも、格ゲーに慣れてる人からすれば物足りないと思いますが、そういう人への需要があるのだと思います。
 そして何度も同じコンボをしていれば手癖で覚えていき、できればバトルロイヤル形式で対戦して何度も遊んでもらえれば勝手に精度も上がっていき、上達していく楽しさも自然に味わえるはずです。


ガチ勢を増やすには

 ここまでは、格ゲーを手に取ってもらう方法について話しました。
 とにかくプレイヤーの母数が増えれば、その中からガチ勢も多く生まれやすくなるはずです。

 スマブラなんて特にその典型例だと思います。
 自分がスマブラを始めた頃はガードも出来ずに、スティックと必殺技ボタンの2つだけで遊んでいましたが、そういう遊び方も出来る環境がガチ勢を増やすはずです。
 スト2はガチャプレイの時代にガチ勢候補が増えたんだと思います。

 その上で、ガチ勢になる前段階として、格ゲーにハマってずっと続けるような人がどうやったらさらに増えるのかと言うと、現状で格ゲーマーを増やそうと地道な活動をしている人たちが重要になりそうです。
 物事にハマるというのは、ただ遊びやすい入りやすいだけでは無くて、どうしても夢中になれるような衝撃が必要だと思っています。

 たぶん、自分が格ゲーの対戦が続かなかったのは、そこまでの衝撃を受けるほどの経験をしていないからなんでしょうね。
 ただ、実際にプレイして操作を覚えると、大会配信などで何が起こっているのかが理解しやすくなり、そこでのめっちゃ熱い対戦が強烈な刺激として頭に残っているんだと思います。
 だから、動画勢として格ゲーが気になってしまうし、実際他にもそういう人は多いんじゃないかと思います。

 動画勢でも入りやすいゲームとして、以前のバトルロイヤル案を考えたわけです。
 ガチ勢が増えなくても、ガチ勢の対戦が好きな人が手軽に始められてお金を払える場所を用意することで、業界全体が活性化するはずです。
 そして、そこで操作だけでも手癖になれば、ガチ勢としてタイマンをするハードルもグッと下がります。

 そうなったら、あとは地道に格ゲーマーを増やす活動をしている人たちへと、バトンを渡せば上手く回るはずです。
 もちろん動画勢の全員をガチ勢にしようなんてのは無理ですが、それはどのゲームも同じことです。
 誰でも気軽に遊べる簡単で楽しいゲームで、だけどそういう人達は操作も覚えるので、大会で何をしているのかが理解しやすくなって盛り上がり、その盛り上がりがさらに新たなプレイヤーを引き込む。
 そういうサイクルが出来れば最高です。


おわりに

 めっちゃ気合い入れて長文書こうと思っていたのですが、思ったよりは短くて済みました。
 いつもついつい長くなってしまうので、今回は珍しいです。

 そうそう、格ゲーのプロの人の切り抜きとかを見ると、操作を簡単にすることに肯定的な人が多い気がします。
 もちろん業界的に正解だと思いますが、個人的に思うのは、たぶん複雑な操作という消費コンテンツを味わい尽くしたからじゃないかとも思います。

 キャラ対策も言ってしまえば、カービィやロックマンのボス戦を難しくしたようなものなので、対戦の駆け引きに必要な知識や練習ではありますが、対戦の駆け引き部分の本質ではないはずです。
 キャラ対策しないとクリア出来ないみたいな、難しい一人用モードだって作れるはずです。
 そういう部分も、言ってしまえばスルメ的に味わい尽くすのに時間がかかる消費コンテンツと考えれば、それらの味が薄くなってしまったプロの人たちが操作を簡単にしても良いと思うのも納得です。

 逆に、まだまだ消費コンテンツを味わっている多くの人たちからしたら、それこそが格ゲーの本質だと感じるのが普通だと思います。
 どのゲームのコミュニティも有名な上手い人の意見が重視されますが、それと多くのプレイヤーとの感覚にズレがあるけども、それを上手く言葉に出来ないもやもや感があるのではないかと思います。
 とはいえ上手い人達が言っていることは、ちゃんと根拠があって業界の為になる正しい事なので、もやもやするという理由で否定が出来るわけもありません。

 SRPGも3DSでシリーズ終了の危機にあったファイアーエムブレムが、旧来のファンが否定的だった初心者向けの要素を増やして、シリーズ存続どころか普通に人気シリーズになったという例もあり、初心者救済が必要なのは間違いないはずです。
 なので初心者救済と、複雑な操作やキャラ対策などというスルメ的な消費コンテンツの質を下げないこととの両立が大事なのかなと思います。
 スト6のトレモの情報表示がめちゃくちゃ親切になって、一部でゲームの寿命が短くなってしまうのではないかと不安視する声を聞きましたが、このゲームの寿命っていう感覚こそがスルメ的な消費コンテンツのことなのかと思います。
 確かに消費コンテンツの消化速度は早くなりますが、そもそも現状でも消化しきれてない人がほとんどだし、それこそ対戦ゲームなのだから対戦の駆け引き部分の楽しさがまだまだ待っているので、心配は無いと思います。

 初心者もガチ勢も楽しめるってのは、最近は初心者用とガチ勢用の遊び方を別々に用意したゲームも増えているので、格ゲー初心者用の遊び方として以前のバトルロイヤル案を考えました。

 スマブラが格ゲーかどうかの論争なんかも、格ゲーのプロレベルの人ほど駆け引きなどがあるから格ゲーだと言っている気がしますが、とはいえ感覚的にはスマブラと格ゲーは別物だというのはみんな理解している気がします。
 コミュニティも全然違いますし、やっぱり子供のころから血肉になったものが格ゲーなら、スマブラを試しに始めてもなんだかんだでメインが格ゲーからは変わりにくいと思います。
 とはいえ、プロ格ゲーマーがスマブラを遊んでくれるのは、個人的にはめちゃくちゃ嬉しいです。

 ま、RPGといえばドラクエみたいなゲームだと思いますが。
 ロールプレイ、つまり役割を演じるという意味では、一人のキャラを操作して駆け引きをするスマブラや格ゲーの方が、よっぽどキャラとの一体感があってロールプレイしていると思います。
 というわけで、格ゲーもスマブラもRPGということでここは何とか。

 ……それはともかく、まあRPGはドラクエみたいなゲーム、格ゲーはスト2みたいなゲームで良いんじゃないかと思います。
 どっちでも良いですけど、公式も格ゲーとは言ってないですし、とはいえEVO採用実績があるのも事実ですし、みんなが納得できる方で良いんじゃないかと思います。

 そういうわけで、ここまでありがとうございました。

※音ゲーっぽい仕様を考えました


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