![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/25507435/rectangle_large_type_2_3d2ef11c98766274de06146a44580402.jpg?width=1200)
真夜中の散歩
手を離して自転車に乗る
夜中にゆらゆらと、悲しく揺れる鯉のぼり
そんな事を忘れさせるぐらいに颯爽と駆け抜けるキックボード
煌々と輝く歯医者のマーク
換気扇から漂うラーメンの香り
出た途端の四分の四拍子
ひっそり浮かぶ、誘っている有名なあの時計
マスクを下げて飲むペッドボトルのお茶
なぜだか微妙に感じる罪悪感
やっぱり認識しないパスコード
事件性のない転がったヘルメット
高層ビルを抜けた、見てくださいと言わんばかりの満月
なびくフリルスカートの影
御伽噺に出てくるような原色の花
思い切りフリスビーを投げたくなる心地良い空気
言葉に責任を持つべきあの日は
もう戻ってこない