「仕事は結婚」。なら、「採用」は?
1:はじめに
こんにちは、かくです。
現在連載している「原体験ディグダグ」から少し離れて、別のネタを。
僕はtwitterもやっているのですが、毎日投稿したりTLをみていると、
「うまいなあ・・・」
と惚れ惚れする例えに出会うことがあります。
好きな仕事に出会えるのは結婚みたいなもの
「うまいなあ」と思いました。
僕は医者という仕事柄、就職活動や就職面接などを経験したことがありません。いわゆるインターン制度に近い研修医は経験しています。でも、確かに一生モノの仕事に出会って、一生その仕事をしていくのって「まさに結婚」だと思うんですよね。
就活とかはやったことないですが、恋愛は一応経験はあります(奇跡的に既婚です)。また、今就活真っ最中、これから就活していくという人でも、仕事はしたことなくても恋愛経験はあると思うんですよ。だから、この例えって、万人に伝わりやすいですよね。
で、この考え方って、じわじわ深めていくと「採用」にも通じるものがでてくるなと考えたのです。
2:「仕事に就く」と「恋愛~結婚」
「仕事に就く」までの流れを「採用」という視点でみてみると
まさに「お見合い結婚」
だと思います。
いろいろな人からの紹介やサイトなどをみて良さそうな相手を見つける。相手もOKなら、お見合いしてみる。もちろんお付き合いという過程もありますが、お互い気が合えば結婚する。
就活している際に「あっ、よさそうだな?」という相手を見つけて募集。そして、もろもろの関門を乗り越えて「面接」。そして「仕事へ就く」。
(もちろん、僕の場合は前にも書いたように「就活の実態」を把握しているわけではないので、現状とは違うことはもちろん承知しています。そこはご容赦ください)
まさに、似た過程を辿ると思えるんですよね。可能であれば、相手を知りあえる恋愛期間(就職でいうとインターン制度ですかね)があればベストですが、なかなかそうもいかない点もあります。
そうなると、どこの過程が大事になるかと言えば、やはり「お見合い」。
そう、
「採用面接」
になりますよね。その場で、如何に相手のことを知るか、こちらのことを知ってもらうか。もちろん、採用面接に至るまで(例えば、ハローワークとかでの資料など)の間にも、こちらのことを知ってもらうことも必要です(お見合いでいうと顔写真とか年収(-_-;)とかですか)。
お互いを知るためには恋愛期間(インターン期間)があれば、それに越したことはないですが、新規起業や新規開業する際にはそれも難しいこともあるので、やはり
「採用面接」と「面接に至るまでの情報提供」がカギ
といえるでしょう。
3:離婚の原因・・・
じゃあ、より良い「仕事」につくには、どういったことが大事なのでしょう?
これも、「結婚の条件」や「離婚の原因」をみてみるとわかる感じです。
かなり昔は、いわゆる
3高「高学歴、高収入、高身長」
という条件がよく言われていました。バブル景気全盛期(1980年代後半)です。
ただし、これがバブル崩壊後はかなり変化してきます。
3C
・comfortable・・・「快適な」だが、意訳すると「充分な給料」。
・communicative・・・「理解しあえる」だが、意訳すると「階層が同じかちょっと上」。価値観やライフスタイルが一緒。
・cooperative・・・「協調的な」だが、 意訳すると「家事をすすんでやってくれる」。
に変わってきたと言われています。
また、離婚の原因に目を向けてみると
男女とも「性格の不一致」「価値観の違い」が1位
になっています。
この点は、「働く条件」にも反映されてるんじゃないかなと思います。
以前は「働く条件」として、給料などの収入というものが重要視されていたのが、今は
「企業と社員の価値観が同じである」
という点が重要になってきているんじゃないでしょうか。
もちろん、生きていくためにはお金が必要ですので、十分な給与は保障しないといけないと思います。これは最低ラインとして守るべきです。ただ、そこから差をつけていくとすれば、
「企業の価値観の提示」
が重要になります。
逆にいえば、今の時代は「高収入」が保障されていても、「企業との価値観の相違」があれば、容易に離職=離婚されてしまうということです。また、その逆もしかりで、「収入」はそこそこでも、「企業と自分の価値観が合致する」=「とても居心地の良い働き甲斐のある職場」であれば離職しない人もいるかもしれません(これは最終的には、個人個人の価値観だと思います)。
恋愛でもそうですが、結婚する時に「離婚したい」と思って結婚する人はいないと思います。でも「離婚」ということが起こってしまいます。企業でも「離職」が起こってしまいます。
「離職」(もちろん「離婚」についても)のすべてを否定するつもりはありません。「離職の質」にもよると思います。避けるべき離職は「価値観が違った」という理由の離職です。
4:僕の目指したい「お見合い」=「採用」
医療業界の採用の実際というのは、ネットとかで見かけます。
正直、型通りの
「週休二日制。福利厚生充実。給与:月○○円」
楽しく働いています!一緒に楽しく働きませんか??
みたいなものがほとんどです。
他機関と差をつけるとしたら、給与くらいのものでしょう。今時、福利厚生充実しているのなんて、当たり前ですから。
じゃあ、どこで差をつけるのか??
僕は
「自分達のクリニックの価値観」=「理念」を打ち出した採用
をやってみたいのです。もちろん、給与、福利厚生などの充実は当たり前ですし、大前提です。
面接前~面接までの間に、
「自分たちの理念をどれだけ理解・共感してもらえるか?」
これがカギになると思います。
実際に、この「理念での採用」が医療業界でうまくいくかは分かりませんが、何か差をつけていかないとうまくいかない気はします。
名もない新規開業のクリニックですから、そこで働きたいなと思ってもらえる動機を持ってもらわないといけない。その動機が給与面だけでは、「スタッフみんなが笑顔で幸せに働ける職場」の実現は困難だと思うのです。
また、医療業界というのは「慢性的に人手不足」な現場です。「代えの利かないスタッフを育てて、ネガティブな離職を減らす」必要も高くなります。そのためにも「スタッフ間やクリニック・スタッフ間での価値観の合致」というのは必要不可欠な要素です。
5:最後に
僕が開業までに「理念」をしっかりと創りたいと思うひとつの動機でもある「採用」についての話でした。
この「理念での採用」をうまくやるためには、
1:しっかりとした理念などの創造
2:その理念を生かした採用作戦の立案
が必要になります。
開業まで、予定よりも時間がかかる状況になってしまっているので、これ幸いとポジティブに考えて、今支援してもらっている開業コンサルの人や必要あれば、他の専門家の方々にもお世話になりながら、この面白そうな「採用計画」を進めていきたいなと思います。
最後までお付き合いありがとうございました。
また、よろしくお願いしますm(__)m