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ユリイカとか 2022/08/14
日記
・映画映画を観るのだじょ。
・青山真治監督の『ユリイカ』を観た。昨日、『おげんさんのサブスク堂』で紹介されていたので……。
・バスジャック事件で生き残った兄妹と運転手。その2年後、運転手の男は兄妹の元を訪れ、生活を共にし始める。やがてそこに兄妹の親戚の男も加わり、4人はバスで旅に出る……というおはなし。
・3時間37分という異常な上映時間の長さで観るのを躊躇していたのだけど、これはもっと早く観ておくべきだったと後悔した。セリフは九州弁でボソボソ喋るので聞き取りにくいし、全編セピアカラーでとても見やすいとは言えない。でも、そういう中で静かに劇的なことが起きて、ひっそりと終わっていくというのがこの作品の世界での美しさなんじゃないかと思う。エンドロールの後に限りない幸福が待っているわけではなくても、ジム・オルークの『Eureka』が流れる瞬間の美しさがあの世界にあるだけで、救われるものが大きいのではないか。
・「再生」の物語と評されているのをよく見て、私は狂った座標を現在地に戻す意味での再生だと思ったけど、全然違えよと言われたらはいすみませんと言って押し黙る程度の理解しかできなかった。難しい映画って、難しいんす。
・クソリプを送ることを生きがいにしていたダニエル・ラドクリフが、拳銃を両手に固定された挙げ句ネット中継されるデスゲームに参加させられてしまう映画、『ガンズ・アキンボ』も観た。
・そもそもがクソリプ常習犯な上、なんかしぶとそうな男なので突然デスゲームで命を狙われても全くかわいそうにならない。両手が拳銃なのでスマホをいじることすらままならないのだけど、序盤はまぁせいぜい頑張れや程度の応援になってしまう。
・ただ、戦いの中で少しずつ成長し、敵の親玉に拉致された元カノを救おうとしたり、だんだんと主人公のマイルズに惹かれ始めている自分がいることに気づく。そして、最強の女殺し屋ニックスとの死闘を経て、デスゲームの運営元をぶっ叩きに行く頃にはマイルズ!GO!!マイルズ!!と拳を高く突き上げ、早く続編をやれ!!!!と叫んでしまう。まぁまぁ情けないオタクのまま成長を遂げていくマイルズが本当に良い。
・あと、ニックスも最高。機関銃を乱射する、暗い過去を持った派手な女殺し屋ってみんな好きでしょ。マイルズが人を殺さない分、ニックスがバカスカとヘッドショットや股間ショットを決めてくれて気持ちが良い。
・徹頭徹尾、脳に直効きする快楽のために作られたような映画だったな。
・映画映画を観たのだじょ。
・いくら部屋に閉じこもっているとはいえ、1日の使い方が下手すぎる気がしてならない。もっとこう、何かありませんか?
・でも、何もやっていないというよりは、何をやったか、何を考えていたのか覚えていないという感じだな。たぶん、本当はいろんな素敵なことがあったはず。
・記憶がなくても、体験が自分に積まれているんだったらいいじゃないか。
・よくねぇよ。