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サイクリング・ザ・デトックス 2021/04/02

日記

・友人とサイクリングへ出かけた。昨日の諸々を完全に頭から消し去るためだ。デトックスとしてのサイクリングへ……。

・久しぶりにママチャリじゃないちゃんとした方の自転車に乗った。一応昨日の夜に雑巾でフレームを拭いたけど、それでもまだ煤けたような汚れは残っている。何ヶ月ぶりなんだろう。

・友人に自転車のサドルが低いと指摘されたり、ヘルメットを購入した方がいいと促されて、出発する前に近所の自転車屋さんへ寄った。まぁヘルメットなんて二千円くらいでそこそこのやつが買えるだろうと思っていたけど、意外と1番安いものでも、そこそこ良いお値段してきやがる。ヘルメットにこの値段かぁ〜〜〜〜としばらく躊躇した後、もしかしたらヘルメット代ならば親が「保険」として出してくれるのではないかと勘案し、電話をかけて交渉したら本当に買ってくれることになったので、ホクホク顔で購入した。こんな歳になって親にヘルメット代を出させるなんてダメだとはわかっているけど、本当に実費では出したくなかった。本当に。滅多に乗らない自転車のヘルメットになぁ、あの値段はなぁ。それはね……厳しい。

・言い訳ではないけど、それは……とても……厳しいと。ただ、それだけ。


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・一瞬、ホログラム!と思ったビル。かっこよくて自転車を漕ぐ足をつい止めてしまった。


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・四谷の釣り堀でボートを漕いだ。最初は向かい合わせになって座って、他愛もない話でもしながら優雅に漕ごうかと思っていたのに、いざ出港してみると全く勝手がわからなくて、旋回したり、座礁したり、釣り糸を垂らす人のところへ突っ込みそうになったりを繰り返してしまった。しかも、制限時間30分で岸までたどり着かなければ自動的に料金が加算されていくシステムだったので、後半はもう向かい合うこともやめて、ひたすらに漕ぐことに集中した。

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・水遁の術中の忍者もいた。


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・気づいたらすっかり日が暮れてしまった。自分の財布を開いていないヘルメットを被って仰ぎ見る東京タワーは美しいな。

・自転車を漕ぎ、ボートを漕ぎと、なんかいろいろ走ったり話したりしたはずだけど、例によってほとんど覚えていない。あ〜楽しいねぇ……みたいなことは感覚でしか残っていなくて、嫌なことは具体的に覚えているのはなんなんだろう。



・オンライン試写会に当選して、めちゃくちゃ気になっていた『SNS-少女たちの10日間-』を観ることができた。

・幼い顔つきの成人済みの女優3人が、自らを12歳だと偽ってSNS上で活動をしたらどうなるのか?という、児童への性的虐待の実情をドキュメンタリーで描く実験的なチェコ映画。

・ちょっともう恐ろしすぎて、「ドキュメンタリー」だということを忘れたい瞬間が何度もあった。まず、顔写真を載せてフェイスブックに登録するだけで瞬時に何十件ものメッセージが届くというのが衝撃だった。しかも、その内容の大半が性的な内容を仄めかすものであったり、ビデオ通話を誘うものであったりして、ただ普通にフェイスブックに登録することすら、性的虐待への入り口となってしまっているのが恐ろしい。

・そしてビデオ通話に応じると、開始5秒、まだロクに会話もしていない状態で「服を脱いでくれないかな」と要求される。スカイプの着信音が地獄の鐘の音に聞こえてくるぐらい、繋げば最後はほぼ確実に性的な話題になっていく。

・作中で監修を務める専門家の人の「彼らは性欲以外の感情が消えている」という表現は言い得て妙だ。恥とか外聞とかがないのはもはや当たり前として、画面の向こうに人がいるということすら頭から消えているように見えた。「12歳だけど大丈夫なの?」と聞くと、ほとんどの相手が「問題ないよ」や「大丈夫だよ」と当たり前に答える地獄。お前のなにが大丈夫なんだ〜〜。本当に出会いを求めているなら、「脱いでよ」なんて口が裂けても言えないし、本当にただ一時の性欲を紛らわすために子どもを利用しているんだろうな。

・通話が1分も経ってくると、突然陰部を見せつける時間に突入する。画面いっぱいに映る、陰部陰部陰部&陰部。フラッシュ暗算のように目まぐるしく陰部が現れは消えていく。このシーンの衝撃は他では絶対に味わえない。画像には一応モザイクがかかっているものの、なぜか普通に形がわかるくらい薄くしかかかっていないので体力の消耗がすごい。

・少し笑ってしまったのは、中盤、「君が裸になってくれないと、僕の陽物からアレが出せず、苦しくて病院に行くことになってしまう」と言って裸の画像を送らせようとしていた人。いや、知識が乏しい子どもがこれを言われたら……と考えると全くもって笑い事ではないんだけど、他の人が単純に「見せろ」としか言わない中で、なかなかアクロバティックな作戦を仕掛けてきたな……と思った。

・最後には相手と「実際に会う」というところまで進んでいき、ネット上でしか存在しなかった人に現実の厚みが足されていくのがゾクゾクする。

・これ、チェコのたった10日間だけでこんなにも被害が出ているのだから、日本で、アメリカで、1年、2年、10年……と考えていくとどうしようもなくやるせない気持ちになる。この世のネットの全てを海の底に沈めよう……と、思ってしまうけど、実際はネットの問題というよりも、子どもたちがそういう世界に踏み込まなくて良い環境、居場所を作らないといけないんだろうな。

・内容はめちゃくちゃ激烈最悪なものの、映画全体的にはなるべく怖くなりすぎないようにとコメディチックに作られていて、そこの塩梅が絶妙なのでかなり観やすくできている。学校の授業とかで見せたら良いんじゃないか……と思ったけど、陰部陰部陰部があったんだ。ダメだ。

・あと、通話相手の顔へのモザイクのかけ方が、夢に出てきそうなくらい不気味だった。目と口が開いてるし、モザイク自体も薄いから普通に知り合いが見たらわかっちゃうんじゃないかな。

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