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第47回将棋の日in関西 特別記念対局編

今回は11月23日に関西将棋会館で行われた
メインイベント
席上対局 畠山鎮八段 対 斎藤慎太郎八段 
についてお送りしたいと思うが…

実は本来ならばこの日は大阪に行くはずでなく、横浜にいるはずだった。

それはなぜなら、こんなTweetが。

問題のTweet

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このTweetがTL上に流れて、この機会を逃すと大阪に行く大義名分はないよなぁと思い申し込みフォームに登録したが枠が30しかないのでほぼほぼ無理ゲーだなと軽い気持ちだった。

どうしてなのか?

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実はprediaという大人アイドルグループのワンマンライブが同じ日にあり…

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前もってFC先行抽選でそこそこの席を取れたので外れてもこっちを優先にと思っていたら、忘れていたところにメールが…

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見事に当たってしまったのだが、ここからが大変。
イベントの終了予定時刻が17時。

prediaのライブが第2部の開始が18時30分。

新大阪から新横浜まで新幹線で約2時間弱。
そして新横浜から関内までが約30分。

さてここからがトラベルミステリー状態に…

仮に17時ジャストに将棋会館を出ても、会場である横浜関内ホールまでルート検索したら、下のスクショに

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到着予定時刻が20時近くになるのだが、仮に公演時間を推測しても第1部開始が15時45分過ぎで第2部開場が17時45分なので実質約90分ぐらいと見積もっても、着いたところで終わってる可能性が高いのと、仮に間に合ったとしてもホールが閉鎖される時間が21時30分になっているので、ほぼほぼ無理に等しいので泣く泣くであるが、チケットを手放すことにした。

さてお遊びはここまでで本題へ。

違和感だらけの対局室

本来の御上段の間での対局は床の間に掛けてある掛け軸を背にして上位者が座るのが…

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今回の対局は対局室の上下が対局室の窓を背に。

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なぜなら…

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今回は席上対局なので下段の御下段の間を客席にして観やすいようなカタチにした。

大盤解説

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山崎、折田、服部のトリオと聞き手武富女流のワンオペ体制。

特に特筆することはないが…ふ

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ちなみに全てスマホ撮影です。一切加工は致しません。www

棋譜解析


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今回は水匠4先生に解析をしてもらったのでピンポイント解説に。

ちなみに評価値グラフを拡大したのがこちら

評価値

この対局は持ち時間20分のチェスクロック。
切れたら一手30秒。

振り駒で畠山鎮八段が先手番

序盤27手目あたりまでは評価値的に荒れることなく穏やかだが…

25手目4五歩で畠山八段が持ち時間を使い切り、一手30秒将棋に。

 43手目から徐々に後手に触れていく。


45手目1五角打

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水匠は後手有利で、 △3三馬を候補に。 評価値 -800 読み筋 ▲同 角成(15) △同 金(32) ▲4二歩打 △同 香(41) ▲同 銀成(43) △同 飛(82) ▲同 飛成(48) △同 玉(51) ▲4八香打 △4四歩打 ▲5九金(49) △2七角打 ▲7九玉(69) △3六角成(27) ▲4四香(48) △4三歩打 ▲同 香(44) △同 金(33) ▲4四歩打 △5三金(43) ▲2四歩(25) △5一玉(42) ▲2二飛打 △5二銀打 ▲2一飛成(22) △4一歩打 ▲2三歩成(24) △5八銀打 ▲3七歩打 △1四馬(36) ▲5八金(59) △同 馬(14) ▲8八玉(79) △2八飛打 を示し…


本譜は △3三馬から入り▲3二銀成△4八香成と進み、後手有利の状態で進む。

64手目6八香成で斎藤八段も持ち時間を完全に消費し、30秒将棋に。

最大の落ち込みとなった77手目6五馬の局面

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水匠は後手勝勢 評価値 -2865に

解説陣も後手勝ちじゃないのと楽観的な解説になってきたが…

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そして87手目6五桂と進んだときに事件が?

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水匠の読みは後手勝ち9手詰 △8九角打 ▲7九玉(78) △6八桂成(76) ▲8九玉(79) △7八金打 ▲9八玉(89) △8九銀打 ▲9七玉(98) △9八金打を示したが…

7七銀打

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考えられる手は2つ。
同 金 or 同 玉 

同玉から進むと △8八角打 ▲7六玉△7五金打までの詰みが発生する。

同金からだと△6九角打 ▲7九玉(78) △6八金打 ▲8九玉(79) △6二銀(53) ▲3一飛打 △7二玉(61) ▲7六金(77) △8七角成(69) ▲7七金打 △7八金(68) ▲同 金(77) △7六馬(87) ▲7七桂打 △8六金打 ▲8八金打 △7七金(86) ▲同 金(78) △6五馬(76) ▲7六銀打 △6四馬(65) ▲6五金打 △7三馬(64) ▲2一飛成(31) △6四桂打 ▲6一銀打 △8三玉(72) ▲8五銀(76) △9三玉(83) ▲8四歩打 △同 馬(73) ▲同 銀(85) △同 飛(82) ▲8六香打と読みなんと先手が逆転してしまうのである。 

さて本譜は?

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同 金

同金だが△6九角打を打ち込み、間違えたら完全に詰みが発生するが、▲7九玉と玉を下段に下げ、△6四銀引に▲3一飛打と敵陣に打ち込み△7二玉と逃げての▲7一銀打が事件となった。

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水匠先生的には△7二玉と逃げての▲5三桂成で銀を補充がよいのでは?
 読み筋は ▲5三桂成(65) △8三玉(72) ▲7一飛成(31) △7二金打 ▲2一龍(71) △3六角成(69) ▲4四角(26) △7五銀(64) ▲7八金打 △4三歩(42) ▲1一角成(44) △2六馬(36) ▲7六金(77) △5三馬(26) ▲8五金(76) △8四歩打 ▲6五桂打

▲7一銀打△6五銀に▲8二銀成で飛車を取り△同玉▲3七角△4六桂打で合駒で長手数の詰み筋が発生する。

 読み筋 
 ▲同 角(37) △同 香(44) ▲8四香打 △7三玉(82) ▲8三香成(84) △同 玉(73) ▲7五桂打 △同 歩(74) ▲8一飛成(31) △7三玉(83) ▲7二飛打 △6四玉(73) ▲7五飛成(72) △5五玉(64) ▲6五龍(75) △4四玉(55) ▲4五銀打 △4三玉(44) ▲3四銀(45) △同 玉(43) ▲3五龍(65) △4三玉(34) ▲3二銀打 △5二玉(43)

まさか?まさかの...

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5二飛打に。形成が完全に後手に振れ
△9三玉▲8三金打△同玉▲8一飛成△7三玉▲8二龍△6四玉▲5三飛成△同玉▲4五桂打からの

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△4三玉 でまで112手で斎藤慎太郎八段の勝ちに。

ちなみに▲5二銀打 △3二玉(43) ▲4一銀(52) △同 玉(32) ▲9一龍(82) △5一銀打 ▲同 龍(91) △同 玉(41) ▲5三香打 △4一玉(51) ▲5二香成(53) △同 玉(41) ▲5三銀打 △6一玉(52) ▲5二銀(53) △同 玉(61)と進んでも勝ち目がなく投了に

互いに詰み筋の読み抜けがあったらしいと感想戦の中ではなしていた。

実はこの席上対局で本来ならば終わっているはずだが、棋譜には残らないボーナスステージがあった。
それは斎藤服部のフィッシャー対局である。
結果は斎藤勝ちに。

そしてお開きに。

最後にいろいろなことを書きたいが特にこれといったことはなく、消化不良感が否めないのかなぁと感じた。
たまたま運良く東西の将棋会館の中を見られたので満足とまでいかないが記録に収めるという感じであった。

あ?そういえば…

#将棋の日in関西 #関西将棋会館 #将棋

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