『Chants of Sennaar』のSennaarって何て読むの? ゲーム名に込められた意味と発音について考察
先月発売された、バベルの塔をモチーフにした言語系謎解きゲーム『Chants of Sennaar』にめちゃくちゃはまりまして、自分で繰り返しプレイするだけでは飽き足らず、お前は関係者か何かか?って勢いでSNSやブログで、プレイした人の感想を探して読んだりしているのですが、「Sennaarって何て読むの?」と言ってる人がそこそこいるのに気付き、あーそれは私も気になって調べたり考えたりしたんだよな…と思ったので、そのことをテーマにブログを書くことにしました。
このブログは、『Chants of Sennaar』をやったことない、クリアしていない人が読んでも問題のない内容ですが、まだ体験版もやったことない人は、よかったらこの機会にやってみてね。下記リンクはNintendoSwitchのものだけど、PC(Steam、Epic Games)、PlayStation4、Xbox Oneもあるよ。
Sennaarって、そもそも何なの?
バベルの塔があったとの言い伝えがあるメソポタミア地方の地名です。開発者がインタビューでそのように答えています。(リンク先はフランス語です)
ギリシア語のΣενναάρを、ラテン語アルファベットで表記するとSennaarになるようです。また、Google翻訳でギリシャ語→日本語に変換すると「センナール」との表記になるようです。(リンク先で、発音も聞けます)
ちなみに、この地名は、英語やフランス語だと「Shinar」との表記が使われ、日本語だと「シンアル」「シナル」などと書くことが多いようです。
なぜギリシア語の地名なのか?
Chants of …は英語なので、普通に全部英語で書けば『Chants of Shinar』になるはずなのですが、なぜShinarではなくSennaarなのか?
これは、たぶん同じ意味の単語でも、言語によって文字やニュアンスが異なる、ってゲームの内容を表しているのだと思います。
また、他の言語の、Šinʿar、Shinéar、Schinéarなどではなく、Sennaarが選ばれた理由は、Shinarに近すぎず遠すぎない表記だからでは?と思うのですが…どうでしょう?
Chantsにも仕掛けがあるよ
Chantsは普通の英単語なので、キリスト教だと「聖歌」、イスラム教だと「詠唱」、サッカーの応援だと「チャント」って呼ばれるやつの複数形だよな…と思いつつ、他にも意味があるかな?と検索してみたところ…
なんと、言語謎解きゲームとしての「言語をリズムで覚える学習法」と、ゲーム内に登場する宗教的要素のダブルミーニングっぽいんですよ。すごい!ゲームをやっていて、限られた単語数で独特の世界観を作り込むのが上手いと思っていましたが、タイトルにも色々な意味が込められていたのですよ…
おまけ:タイトルの日本語訳を考えてみた。
以上の考察をもとに、勝手に日本語タイトルを考えてみました。
より日本語の表現を重視するなら『センナールの詠唱』かな、と。
実際の発音はもちろん、ローマ字読みしても自然ですし、聖歌より詠唱の方がゲーム内のエキゾチックさを伝えられそうな気がするし、『オブラディン号の帰還』っぽい響きがあり納まりがいいので。
とはいえ、英語タイトルに込められているだろうニュアンスを重視して、そのまま『チャンツ・オブ・セナール』も捨てがたく…
(Sennaarをカタカナ表記にする際は、英語のニュアンスを残したいなと…例えば、日本のJesusのカタカナ表記は、ラテン語読みだとイエズス、ギリシア語読みだとイエス、英語読みだとジーザスだったりするじゃないですか?というわけで、Shinarのカタカナ表記でよく使われる「シナル」を意識して、「センナール」ではなく「セナール」を採用してみました)
というわけで、1個にしぼりきれませんでしたが、よかったらご自由にお使いください。