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Big Questionに答えるという授業設計

1 What is Big Quesition?

今回の中学校英語の教科書の作りはよくできていて、自分の好きな部分でもあるのですが、UnitごとにBig Questionが設定されていて、ひとまずその質問について、自分なりの考えを持ちます。そして、Unitの長文を読んだり、語り合ったりすることで、そのBig Question について考えます。最後にまた同じBig Questionについて答える・・・という形式になっています。

つまり、そのUnitはBig Questionsについて常に考え続けるのです。生徒は最初と最後同じ質問に答えることになるので、自己変容(自分がどのくらい英語が上達したか、どう考えを広めたり深めたりすることができたか)が自分でわかるわけです。

2 Big Questionについて考える授業の実際は?

例えば、三年生のUnit1の最初のページには ”What does the title “Sports for everyone” mean?というbig questionがあります。まず、生徒はこの質問に答えるわけです。私の場合は振り返りシートに書かせます。どんなに拙い英語でも構いません。

生徒はUnitの中で、パラリンピックのことや世界的に有名な車椅子テニスプレイヤーのことについて学びます。彼らの生き方を通して、このBig Questionについて考え続けています。

そして、このUnitの最後に、また”What does the title “Sports for everyone” mean? Do you think this idea is important? If “yes”, why?という質問があります。生徒はまた振り返りシートに自分の意見を書きます。Unitでいろいろなことを学びますので、教科書に出てきた表現を使いながら生徒はいろいろなことを書くわけです。そして自分が英語が上達したことを感じるとともに、最初は稚拙だった自分の意見が授業を通して、友達との対話を通して広まり、深まったのを感じるはずです。

表現のさせ方は、文章だったり、プレゼン資料を作って発表させたり、新聞を書くような形で表現をさせたりといろいろです。

ここで起きていることは、Readingの教材だった英文が作文のネタになり、Writingの教材となっていることです。一つの教材をしゃぶり尽くしている感じしませんか?

現行の教科書の前から、そのような形で自分はUnitを扱っていました。このUnitが終わる頃には、このトピックについて自分なりの英語で答えられるようになっているんだよ、と。

ですので、現行の教科書を初めて見たとき、「おお!自分のやってることと同じことが採用されている!!」と感動を覚えたものです。

内容が多すぎる!とか単語の数が多すぎる!とか批判もありますが、教科書をよく見れば見るほど、よくできた教科書だなあと思います。

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