久々の中1英語の指導スタート~特に文字を書くことを~
今年度、異動した先では担任なしの研究主任、中1英語の担当ということになりました。
中1の英語を教えるのは6年ぶりで、その当時は小学校英語は始まっていたものの、専科の英語の先生が教えているわけではなく、担任の先生が教えることが多く、「英語に触れていた」程度の感じかなと思っていました。しかし、時は経ち、かなりの英語の量に触れている、話すことに慣れている、小学生が中学校に上がってきているなあと感じています。
久々に中1に教えるということで、自分の足跡を残していこうと思い、noteします。
アルファベット・単語・文の書き方を自由進度学習で
以前であれば、中1の最初の学習はABCを書く練習から始めていたものですが、生徒を観察すると、結構アルファベットは書けるようです。しかし、出身小学校で結構ばらつきがあるようで、しっかり書けるようになっている生徒もいれば、怪しい生徒もいます(個人差もあるでしょうが)。
よって、昔みたいに「生徒全員にアルファベットを書く練習から始めるのは時間の無駄だなあ、でも書けない生徒もいるから、書く練習はやらないとなあ」と思っていました。
よって、ここで自由進度学習で「アルファベット・単語・文」を書く学習を進めることにしました。
(1)目標の共有
最初に生徒と目標の共有をします。人によって「アルファベット・単語・文」を書けるレベルが違うので、これから自由進度学習を行うことを宣言します。でも、ゴール(目標)は同じにします。
①アルファベットの大文字・小文字は何も見ないで書ける。
②単語をポイントを意識して、写せる。
・印刷用の書体ではaやgは特殊な形で印刷されているが、それをしっかりと書ける。
・単語は「かたまり」を意識して、単語と単語の間は一文字分ぐらい離して書ける。
③文をポイントを意識して、写せる。
・書き方が間違っている英文を正しく書き直して写すことができる。
教科書に、この「アルファベット・単語・文」の書き方がまとまったページがあるので、これを参考にするように伝えます。
そして、生徒は共通のゴールはあるものの、自分なりの最終目標も設定します。「100点を取る!」「ABCの大文字・小文字は完璧にしたい」「スピードを意識してテストを受ける」など、生徒は一人一人違った目標をたてています。この生徒独自の目標を見比べる時間も設けました。
(2)学習計画
生徒には授業内で15分×5回の「書く」学習をすることを宣言し、その学習計画を作ります。
(3)学習活動
生徒は思い思いの方法で学習し始めます。座席も自由で、友達とやってよし、立って勉強するもよし、壁に机をくっつけて孤独感を出して勉強するもよしです。YouTubeで大文字・小文字の書き方を流していますので、それを見ながら学習する生徒もいます。
教師は、歩き回ってよい取り組みをしている生徒を称賛します。この時、生徒が困っていそうだからといって、生徒からヘルプが出る前に支援をしないようにしています。「生徒が困ったのでヘルプを自分から求める」力を付けてほしいと考えています。
(4)振り返り
15分経ったら振り返りです。学習の充実度を100%で記入し、自分の学習方法はどうだったか、どんな気づきがあったか、次はどんな学習をしたいかなどを記入し、メタ認知能力を育てます。
(5)生徒の声
初めてこの活動をやったときに、いわゆる学習に長時間取り組むことを苦手としている生徒から「あと1時間ほしい!」「英語一日3時間でもいい!」という声を聴くことができたのはうれしいことでした。
この生徒は読書ですら15分もたなかった生徒です。このつぶやきが出た瞬間も逃しません。
「すごいよなあ!こんなこと言う1年生は初めてだよ!」と「教師のうれしいという感情を含んだ」価値づけをします。周りの生徒はこれを聞いています。きっと思ったことでしょう、「今年の先生は、自分からやるということを重視している・・・」と。
この後どうなったからは、またnoteしたいと思います。