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『歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵』鑑賞

2022年11月13日(日)、国立劇場で『歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵』を観ました。少し、ネタバレ含みます。

■落語
前半は、春風亭小朝さんによる落語が二つありました。
『殿中でござる』は、近年、小朝さんが取り組んでいる菊池寛の小説を落語に仕立て直した新作落語らしいです。私も、菊池寛の短編を読んだことがありますが、(小朝さんを含め)落語はあまり観て来なかったので、初めて知った取組です。少し注目したいと思いました。内容は、忠臣蔵を吉良上野介の視点から観た感じで、面白く聴くことが出来ました。

次の『中村仲蔵』は、歌舞伎の五段目を踏まえた落語です。五段目に出て来る斧 定九郎(おの さだくろう)という役、そして、その役を割り振られた中村仲蔵がどのような対応をしたか、初めて知った話で、ホロンと感動しました。詳しくは伏せます。
家で、大まかな粗筋は押さえていたので、ばっちり話についていくことが出来、最後のサゲまで楽しむことが出来ました。まだまだ千秋楽ではありませんが、頑張って欲しいです!

■太神楽(だいかぐら)
和傘の上で升を回すなど、テレビで見たことはあったのですが、生で初めて見ることが出来ました。2つの落語の間にありました。
今日出演された丸一 小助さん・小時さんは、国立太神楽養成所の研修生だったそうです。
撥(ばち)の曲芸、竿に板や茶碗、化粧房などを積み上げていく技、そして和傘の上で、鞠や金輪、一升枡が回されました。皆さんの金回りが良くなりますように、一生益々繁栄しますように、と仰っていました。
めでたいですね。

■歌舞伎
後半は、『仮名手本忠臣蔵』の五段目、六段目が上演されました。この段の主役とも言える早野勘平を中村芝翫さんが演じられました。
この五段目に、落語でも話になりました斧定九郎が出てきます。少しだけ書くと、悪役の凄みと美しさが入り混じった印象です。「五十両」の台詞、よかったです。(そして、ここで猪が出て来る場面があり、今回は猪のイラストを使わせて頂きました。)

そして、六段目です。勘平とその妻おかるのやり取りも良かったですが、私は、勘平と(おかるの母親である)おかや(勘平からすると姑)のやり取りが印象に残りました。
おかやを演じる中村梅花さんのインタビューが筋書にありましたが、おかやは、本当にこの婿のことが大好きで可愛くて仕方ないのだろう、と思います。大好きな人に裏切られたという思いがあり、苦しい場面が続きます。
この勘平、おかる、おかや、与市兵衛家族の悲劇が、五段目、六段目でした。

他には、おかるを連れにくる、一文字屋お才(市村萬次郎さん)、判人源六(中村松江さん)も良かったように思いました。勘平とおかるに時間を与える場面など。

『仮名手本忠臣蔵』は、忠臣蔵の話をもとにしていますが、私はまだ他の段の話を知りません。今回の上演を観て、他の段の話も読みたくなりました。本などを読んでみたいと思います。



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