舞の会ー京阪の座敷舞ー(鑑賞)
2022年11月26日(土)、国立劇場小劇場に、舞の会を観て来ました。
日本舞踊は門外漢なのですが、来年10月末の閉場を控え、初代国立劇場では最後の「舞の会」と銘を打たれていることもあり、思い切って行ってみました。
素人なので、いきなりWikipediaや本などで調べたメモです。
<メモ>
・上方舞(または地歌舞・地唄舞・座敷舞)は、元来上方で単に「舞」と呼ばれ、江戸時代の中期(1800年頃)から末期にかけて全盛期を迎えた。江戸時代後期、江戸で歌舞伎の中の舞踊が人気を博してきたことから、それら江戸の舞踊と区別するために「上方舞」「地歌舞」「座敷舞」と呼ばれるようになった。(Wikipediaより)
・地歌(ぢうた、地唄)は、江戸時代には上方を中心とした西日本で行われた三味線音楽であり、江戸唄に対する地(地元=上方)の歌。(Wikipediaより)
・舞と踊りの違い。(『古典芸能の基礎知識』小山観翁、P102より)
「心」のきびしい統制下に動く、これが舞であり、「心」がその管理をゆるめて、肉体を解放してやれば、「踊り」となるのである。
・作品系統(本公演のプログラムより)
艶物、本行物(能に由来する)、作物、上方唄
・上方舞の流派
井上流、楳茂都流、山村流、吉村流
以下は、本日鑑賞した舞と簡単なメモです。
歌詞を追いつつ舞を観たのですが、歌詞が具体的であると分かりやすく観られたのですが、心情や、舞で何かを表現している部分など抽象性が高くなると、素人の私には難しく感じました。
今回、図書館で日本舞踊の本を2冊ほど借りて来たのですが、もう少し知識をつけてから観たいと思いました。まだまだ努力不足です。すみません!
<12時開演の部>
①地唄 閨の扇 吉村ゆかり
「上方のこってりとした味わい~」(プログラムより)
⓶地唄 早舟 山村若
後半早くなってい、私にはまだ難しく感じました。
③地唄 都十二月 楳茂都扇性
歌詞が具体的な十二月で分かりやすく、面白く観ることが出来ました。
④地唄 八島 井上豆花
「源平の戦いを勇壮に描く曲」(プログラムより)
飛ぶ場面もあり、激しくハードに感じました。
⑤上方唄 文月 楳茂都梅咲弥
「上方の舞らしい柔らかさや面白さ」(プログラムより)なかなか難しく感じました。
⑥地唄 きすぎ 吉村輝章、吉村輝之
もともとの遊女の藤屋吾妻と山崎与治兵衛の話に関心を持ちました。
<午後3時30分開演の部>
①地唄 茶音頭 吉村奈尾
「茶の湯に関する言葉を織り込みながら、男女の中を描きます」(プログラムより)
艶物ということですが、個人的には一番きっちりとしているように感じました。
⓶地唄 邯鄲 井上安寿子
舞の『邯鄲』では、栄華の楽しい部分だけが描かれるのですね。四季折々の情景が歌詞に織り込まれていました。
③地唄 浪花十二月 山村友五郎
個人的に一番印象に残りました。山村さんの視線の先に、相対する人が見えるように感じました。
④上方唄 霧の雨 楳茂都梅衣華
「春に日本へ渡来してきた燕が、秋になると、霧の雨に濡れつつ、南方へ渡っていく姿を詠っています。」(プログラムより)
⑤地唄 正月 山村光
遊郭での男とのやり取りの部分など、相対する人が実際いるように感じられました。
⑥地唄 玉取海女 井上八千代
井上流は、足腰をかなり使う印象を受けました。歌詞を追ったのですが、抽象度が高い部分は、やっぱり難易度が高く感じました。
<余談>
楳茂都扇性さんは歌舞伎俳優の片岡愛之助さんなのですね。プログラムを読んで初めて知りました。藤原紀香さんもロビーで見かけました(こちらは家に帰って、気づいたのですが…)。
以上です。
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