見出し画像

「キャプテンウルトラ」の思い出 私、ど真ん中です

東映のYouTubeチャンネルで「キャプテンウルトラ」が公開されている。


「ウルトラQ」「ウルトラマン」に続く、ウルトラシリーズ第3弾として、1967年の4月から9月まで放送された。

21世紀後半、キャプテンウルトラを中心とした宇宙パトロール隊が、宇宙船「シュピーゲル号」を駆って、人類を襲う宇宙人や怪獣たちと戦う。「宇宙特撮」ものである。

わずか半年の放送だったし、ウルトラマンのようにシリーズ化されていない。「キャプテンウルトラ」が幼少期の思い出の「ど真ん中」の人は、そう多くないと思う。

私はその数少ない「ど真ん中」だと思う。「ウルトラQ」「ウルトラマン」と来て、いちばん気分が盛り上がってるときに「キャプテンウルトラ」を見た。

私が庵野秀明なら、「シン・仮面ライダー」より先に、「シン・キャプテンウルトラ」を撮る。(私は仮面ライダーはさっぱりだった。庵野と私は同世代なのに、子供時代からセンスが違うらしい)

しかし、なぜだろう、「キャプテンウルトラ」を見ているうちに、私はウルトラシリーズへの興味を失っていった。

「キャプテンウルトラ」は不人気で、半年で打ち切られ、1967年10月から「ウルトラセブン」が始まったが、私はもう特撮ものをあまり見なくなった。(1968年3月からのアニメ「巨人の星」を熱心に見ていた)


富田勲のテーマ曲


それでも、富田勲のテーマソングは好きだった。

いま聴いても、胸が熱くなる。

「ウルトラマン」のダサいテーマ曲より、断然かっこいい。

その秘密の1つはシンコペーションで、途中で拍子感が(意図的に)崩れる。そこが快感で、子供時代に魅了された。


シュピーゲル号


あと、「シュピーゲル号」の模型を持っていたことを思い出した。

シュピーゲル号は、3つに分解される。「合体ロボ」の嚆矢だと言われる。

私の持っていた模型も、分解、合体できるようになっていて、何度も分解・合体させて飽きなかった。

子供時代の宝物だったが、どのように手に入れ、どのように失くしたか、もう忘れてしまった。

プラスチックではなく、合金だったと思うが・・いや、違うかもしれない。


小林稔侍の出演


小林稔侍が出ていたというのを改めて知ったが、記憶になかった。

小林は「キケロ星人ジョー」役で、レギュラー役だった。だが、不人気で、1クール(3カ月)で降板となった。記憶に残らないはずである。

不人気だったのは、ワカメを巻きつけたようなひどいコスチュームデザインのせいであり、小林の責任ではない。小林には気の毒なことだった。

(本作はカラーであり、ワカメとは色が違うのだが、うちはまだモノクロで見ていたと思う。ちょうどモノクロからカラーへの切り替え時だ)


キャプテン・スカーレットとの関係


同時期に、「サンダーバード」の後継シリーズであるイギリス制作の「キャプテン・スカーレット」が放送された。(1968年1月〜8月)

全然別の番組で、由来も違うのだが、同じ宇宙ものの「キャプテン」なので、頭の中でこんがらがる。

たぶん、リアルタイムの子供のころからこんがらがっている。

どちらも不人気で早々に打ち切られた点も似ている。

また、「キャプテンウルトラ」のロボット(ハック)は、同時期に同じTBSで放送されていた「宇宙家族ロビンソン」(1966〜1968)のロボット(フライデー)とカブる。

アポロ11号の月面着陸が1969年。そのころは、とにかく宇宙ブームだったのだ。


ハッピーエンド


なんとなく不遇だった「キャプテンウルトラ」だが、出演者たちのその後は決して暗くない。

主人公・キャプテンウルトラ役の中田博久は80代で現役だし、ハック役の佐川二郎も90代で健在らしい。


そして、小林稔侍のその後の活躍についてはご承知のとおり。

子供時代のヒーローたちが、その後も活躍しているのは嬉しい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?