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最後の排骨(パーコー)麺

きのうは天気が悪かった。

やった! と思った。


秋葉原「万世」の肉ビルが今月末で営業終了。

それとともに、パーコー麺が食えなくなるかも、と言われている。

私は、最後のパーコー麺を食いに行く機会をねらっていた。


しかし、パーコー麺の危機が世間に知れてから、毎日行列が出来ていると聞いてた。

私は年寄りの神経痛もちだから、長い時間行列に並ぶのはつらい。

東京に出る機会もまれだ。

きのうはたまたま、珍しく東京に用があった。

そして天気が悪い! 

行列も短いにちがいない! 

チャンスだ! と思ったのだ。


開店時間の11時に行くつもりだったが、小田急のせいで遅れた。

サラリーマン時代から、「小田急のせいで遅れた」と言えば、みな納得するのを知っている。

小田急が遅れていたのは事実なのだが、本当は、秋葉原駅に着いたとたん、中国人のおっさんに道を聞かれたから遅れたのだ。

天気が悪いのに、秋葉原は、白人とアジア人のインバウンドだらけだ。

私が日中友好に時間をついやしているうち(しかもお互いカタコトの英語で結局話は通じず)、「万世」着は11時半になっていた。


雨の中、すでに30人くらいの列ができていた。

3月26日撮影(以下同)


まずは食券を買わなければならない。(写真)



ここは、ダブル・パーコー麺でしょ!

1250円は高すぎて痛いが、長年の感謝をこめた餞別だ。


冷たい雨の中、食券を握りしめて、列に並ぶ。

回転がよく(店内は意外に広くて座席数が多い)、15分ほどで店に入ることができた。

しかも、パーコー麺が出てくるのが早い。

そりゃそうだ、みんなたのむのはパーコー麺だから、店はひたすらパーコーを揚げていればよい。


来ました、ダブル・パーコー麺。


秋葉原で、新宿西口で、数えられないほど食べた味だ。

やっぱパーコーはうまいなあ・・

と夢中で食べ進んだが、途中で、


あ、ダブルは、ちょっと重すぎたかも・・


と感じ始める。

脂身の多いパーコーが、もたれそうな予感。

自分はもう若くない。老人の胃には、ヘビーすぎたかも・・

「大盛」にしなくてよかった、と思う。


でも、最後と思えば、残すことはあり得ない。

目の前のテレビでは、大谷翔平がなんか喋っている。

それを見ながら、完食しました。


みな、店を出る時、万感の思いを込めて

ごちさうさまでした

と店員さんに言っている。


わたしもそう言って、満足して店を出た。


さらば、肉ビル。

長い間、ありがとう!

(その後、胃もたれに苦しんだ。でも、それもふくめて思い出だあ)



<参考>




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