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「若者に媚びる」起源
最近、三品純さんが、芸人の「永野」や、維新の「音喜多」を例に、「若者に媚びる」おじさんたちの醜さを剔出している。
(永野は媚びを批判してる人、音喜多は媚びられて得をしている人)
いまはお盆だし、わたしのPCが調子悪いので、これについて手短に応答しておくと、
若者に媚びるのはマスコミの鉄則だった
ということですね。一部の傾向ではなかったはずです。
有名なのは、カッパブックスの伝説の編集者、神吉晴夫の「ベストセラー十か条」の第1条。
①コア読者は20歳前後
読者層の核心を、二十歳前後に置く。二十歳を中心にして、上は二十五、六歳から下は十五、六歳までをねらう。
また、第6条にも、こうあります。
⑥文章が読者の言葉であること
文章が「読者の言葉」であること。つまり、二十歳を中心にした読者層が、日常使う言葉で話しかけること。
神吉の弟子だった光文社の「女性誌の神様」櫻井秀勲なんか、まだ90歳代で元気だけど、おじさんのくせに「女性自身」で女性誌ブームをつくり、ミニスカートブームをつくった。
自分より若い人を基準にする、というのは、わたしも出版界でつねに意識していました。
マスコミは、「若作り」が基本でした。
若い人を敬え、若い人を畏れよ、若い人に従え、若い人にひざまずけ、がモットーでした。
それが戦後日本の倫理でもあった。
*
むかし、それが当たり前だったのは、戦争に負けた年上世代が頼りなく映ったからかもしれない。
また、戦後生まれは人口が多く、将来的な購買力も大きい、という前提があったからなんでしょうね。
だから、「若い人のことがわかっている」「若い人を知っている」らしい人が重用された。
三品さんの記事を読んで、今は時代が違うんだなあ、とはっきり認識できました。
何より、三品さん自身に、そういう「常識」がない。
それが新鮮でしたね。
<参考>