![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/160500605/rectangle_large_type_2_04b503d8b3ba53a63bb4d220bdf5705f.png?width=1200)
「国民民主の鳩山」のXが停止 玉木代表と「MMT」めぐり経済政策で齟齬か?
数日前に、躍進した国民民主党の中に「鳩山(紀一郎氏)」がいるとは、鳩山家はさすがだ、という記事を書いた。
その鳩山紀一郎氏が、昨11月3日の夜、Xのポストを一時停止する、とポストしました。
何が起こったのか。
諸事情がありまして、一定期間、ポストは停止することにいたします。
(鳩山紀一郎 2024/11/3 21:21)
諸事情がありまして、一定期間、ポストは停止することにいたします。ただ私は、こちらのポストに大変多くの賛同をいただけたことに大きな希望をもっております。税制は、一部の専門家しか理解できない複雑なものではなく、一般国民が十分に納得できるシンプルで合理的なものにしなければなりません。… https://t.co/DzbIb0abFn
— 鳩山紀一郎 (@Hatoyama_Kii) November 3, 2024
鳩山氏は「諸事情」を明確にしていないが、これはどうも、2日前の、MMT(現代貨幣理論)に関するポストがまずかったらしい。「財政の制約はインフレのみ」というMMTを肯定するような内容でした。
国民民主党の所得減税について財源を問う声がありますが、最も論理的かつ包括的な回答は、以下だと思います。
◎財政の制約はインフレのみなので、インフレ動向次第で積極財政の余地も決まる
◎直近の日銀によれば、2025年度のCPI(インフレ率)は、コアもコアコアも、インフレ目標である2%を下回る見通しである
◎つまり、直近の日本には積極財政の余地が十分にあるということであり、減税などの積極財政が正当化される
◎なお、財政の制約はインフレのみである以上、本来的には、そもそも「財源」という言葉を使うことが不適当と言える
◎また、「財政の制約はインフレのみ」という考え方はMMT(現代貨幣理論)に基づいているが、このMMTについては、以下に注意すべきである
●一部の専門家や有識者は「MMTは実行不可能」と主張しているが、MMTは「政策」ではなく「理論」にすぎないので、「実行不可能」はおかしい
●一部の政治家・専門家・有識者は、MMTを非合理的に使って「とにかく財政支出を増やせば社会は豊かになる」という暴走的な主張をしているが、このような「積極財政万能主義」の主張は、インフレによる制約を明らかに軽視しているという観点で、誤っている
(鳩山紀一郎 2024/11/1 15:52)
国民民主党の所得減税について財源を問う声がありますが、最も論理的かつ包括的な回答は、以下だと思います。
— 鳩山紀一郎 (@Hatoyama_Kii) November 1, 2024
◎財政の制約はインフレのみなので、インフレ動向次第で積極財政の余地も決まる…
これに対し、木曽崇氏が以下のように疑問を呈するポストをしました。
うーん。それ、党の公式見解なん?まずはそこをハッキリさせて頂いた上で、本当に国民民主党がMMT云々の立場を採っているのならば、応援は辞めさせて頂くわ。
(木曽崇 2024/11/2 17:18)
うーん。それ、党の公式見解なん?まずはそこをハッキリさせて頂いた上で、本当に国民民主党がMMT云々の立場を採っているのならば、応援は辞めさせて頂くわ。 https://t.co/iiexBKd4ui
— 木曽崇/Takashi Kiso (@takashikiso) November 2, 2024
それに対して、国民民主代表の玉木雄一郎氏が即座に、以下のポストで答えた。
国民民主党はMMTの立場は取っていません。
(玉木雄一郎 2024/11/2 17:55)
国民民主党はMMTの立場は取っていません。
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) November 2, 2024
さらに、以下のようにフォローした。
意見の違う議員や党員の方々もおりますが、ぜひ温かい目で議論を交わして頂ければ幸いです。 失礼などあればご叱責いただき、ご指導お願い致します。
(玉木雄一郎 2024/11/2 19:57)
意見の違う議員や党員の方々もおりますが、ぜひ温かい目で議論を交わして頂ければ幸いです。
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) November 2, 2024
失礼などあればご叱責いただき、ご指導お願い致します。
玉木氏は11月2日、YouTubeの番組で、国民民主党の経済政策について70分超しゃべっている。
【玉木雄一郎:手取りを増やす4つの経済政策】最大の壁は財務省/103万円の壁にこだわる理由/財源捻出は可能/消費税減税は1年必要/金融政策の目標/社会保険料の減らし方/YouTubeが政治を変えた(PIVOT公式チャンネル 2024/11/2)
私がざっと見たところ、MMTへの直接の言及はないものの、「アベノミクス」との関係や、イギリスのトラス首相のように、理論的裏付けのないドラスティックな経済政策で失敗しないか、などが警戒されているのは感じているようだ。
ここで、国民民主党とMMTが関係づけられるのはまずい、と玉木氏が考えたのはわかる。
今のところ、鳩山氏のポスト停止が、自主的に停止したのか、玉木氏や榛葉幹事長からの指示・命令なのかは、わからない。
いずれにせよ、何らかのやり取りはあったと思われます。
躍進し、注目を浴びて、国民民主党議員も、かなり浮き足立っているのでしょう。
経済政策で「反緊縮」側と見られている国民民主党ですが、党内には「引き締め」も必要のようです。
<追記 2024/11/4 8:40>
なお、鳩山紀一郎氏は初当選。選挙区では自民前職に敗れた、比例復活組だ。
上の記事を書いた後に投稿された、以下の玉木代表のポストは、鳩山氏に向けたものではないかもしれませんが、意味深でした。
一期生の仕事は二期生になること。 比例復活組は次は必ず小選挙区で当選して、仲間を一人でも多く引き上げること。 とにかく、有権者の信頼を得て地元を固めないと言いたいことも言えません。 天下国家は逃げません。 まずは選挙に強くなること。選挙に弱いと時の政局に右往左往し政策もブレます。
(玉木雄一郎 2024/11/4 7:32)
一期生の仕事は二期生になること。
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) November 3, 2024
比例復活組は次は必ず小選挙区で当選して、仲間を一人でも多く引き上げること。
とにかく、有権者の信頼を得て地元を固めないと言いたいことも言えません。
天下国家は逃げません。
まずは選挙に強くなること。選挙に弱いと時の政局に右往左往し政策もブレます。
<参考>