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それは何の袋?
この記事は、読む方によっては少し重たいかもしれません。
気分が沈みがちなときは、通り過ぎましょう。
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先週、実家に帰っていたときの話です。
父が何に不機嫌になったのかわかりませんが、口数が少なくなり、珍しく昼間用のベッドに行って昼寝をしていました。
以前はよくここで寝ていたのですが、最近はめったに行かなくなっていました。
これは元気になった証拠!とばかりに喜んでいたのです。
ですがその日は様子がおかしい。
「ごはんだよ。」と呼びに行っても、目がうつろで元気がありません。
「もうダメかも・・・。なんか具合が悪い。」
ん? と思って脈を取ってみます。
元気な脈やん!!
血圧高いぐらいだよ!!
そう伝えると、「えー?そうかぁ?」と納得できない様子。
「具合が悪いなら寝ていてもいいけど、お昼たべちゃうよ。」と言って一旦その場を立ち去りました。
しばらくして、弟が帰ってきたのでそれを伝えに行くと、のそのそ起き上がり、弟にぼそっと訪ねました。
「そこにある袋は何だ?」
弟がキョロキョロするとソファの上に大きな布製の袋が2つありました。
「あー、これ? 俺が引っ越しのときに布団を入れてきた袋だよ。」
じーーーっとその袋を見つめる父。
その会話を聞いて、弟と二人でピーンときました。
「父ちゃん、これ納体袋と勘違いしたの???」
父は、もぞもぞしています。
「自分が死んだときの袋がもう準備してあるとでも思った???
ばっかだなー!」と大爆笑。
父は自分の勘違いだと気づいて、苦笑いしていましたが、
父にとっての”死”はそんな風に、もう十分身近に感じられるんだなと、改めて思い知らされました。
私たちはこのエピソードを大爆笑しながら受け止めました。
そう遠くない別れを、あまり悲観的にならずに笑い話にしてしまおうと思っているフシがあります。
でも、もしかしたら、不快に思う方もいらっしゃるかもしれません。
「死」をそんな風に茶化すなよ!とお叱りを受けるかもしれません。
「自分の寝ている部屋の片隅に、自分が死んだときに入れられる納体袋が置かれている」というシチュエーションはブラックを通り越してホラーかも!!
心が元気なときでないと、私だってこんな話はできないなぁ~と思って、数日前は投稿するのをやめたのでした。
今日は元気です。
だから、笑って読んで下さいね。
タイトル画像は”宇宙画帳”さんにお借りしました。
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