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「名前」と「居場所」

自分の名前、好きですか?
私は小さい頃はあまり好きじゃなかったです。
数年前になくなった伯母がつけてくれたらしいのですが。
母からはそれしか聞かされておらず「どういう思いを込めてつけてくれたのか?」と直接本人に聞くことはありませんでした。

姓名判断をしてもらったこともないので、自分の名前のもつ力も知りません。
でも名前って、アイデンティティのひとつですよね。
「千と千尋の神隠し」で千尋が名前を奪われるシーンは、心臓がぎゅっとなります。

名前を失うということは、自分を失うに等しい。
どこの誰で、どんな人間で、どんな役割を持っているのか、わからなくなる怖さがあります。

逆を返せば、名前が私という人間を他人と区別してくれているとも言えるわけで。私が私である証明になる気がします。

そう考えると名前ってとても大事で、愛おしくなりますね。

よく言われる「〇〇ちゃんのお母さん」とか「△△さんの奥さん」とか「班長」とか、立場とか役割、役職で呼ばれるより、名前で呼ばれる方が嬉しいのは、私という個人を見てくれているような気がするからですよね。

私も再雇用の身となり、また名前で呼んでもらえるようになりました。
やっとこの年になって、自分の名前が好きですと堂々と言えるようになったかな。


話ががらっと代わりますが、今、急性期病院では看護師不足が深刻です。
感染症のために実習ができないまま就職した若い看護師さん方が、いきなり現場の過酷さの洗礼を受け、大量に去っていきます。
(原因はそれだけではありませんが)

いかに離職を防ぐかが喫緊の課題で、先日も「今どきの教育のコツ」みたいな研修を受けました。
たくさんの学びがあったのですが、一番は「ここは私の居場所」だと認識してもらうことが重要だということ。
身近な人から大事にされている、認められているという感覚<他社受容感>が持てないと居着かないし意欲や能力が引き出せない。
なるほど、メモメモ。

ん? この話はどこかで聞いた気がする。
そうです、毎週火曜日12:15からstand fmでライブ配信をしているリー研チャンネルで聞いた話とシンクロしていました。

ケイさんが店長をされているときのお話です。
アルバイト君たちが多いので、彼らにとって「いごこちのよさを作る」ことに注力されていたそうです。
その方法として、最初の面談のときまず「名前にフォーカスする」とのこと。
「いい名前だね。親御さんの気持ちわかるな。由来聞いたことある?」と始め、名前に使われている漢字の意味などを話す。

名前を認めてもらって嬉しくない人はいません。
そんな話をしながら「あなたのこと○○って呼んでいい?」でハートを鷲づかみする。
名前を認識してあげる、名前を読んであげることで「ここって居心地のいいところなんじゃないか」という気持ちにさせるそうです。

3ヶ月ぐらいでみんながその呼び名で呼ぶようになるともう居場所ができたも同然で離職しないということでした。
さらに自分というものを認めてもらえていると、自分の価値を上げたくなるから、頑張り始めるとも。

目線を合わせて、名前をきちんと呼んであげることが大切という話。
今のわたし達の業界にも大いに役立ててほしいなと思ったのでした。
もちろん、ご家族、ご夫婦にも有効です。


詳細はリー研チャンネル、とくに10分7秒あたりから、このお話聞けます。


タイトル画像は昨日の競い合う飛行機雲たち。
夏がくるよー!!


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