「夏物語」(川上未映子)の感想
「夏物語」(川上未映子)、読了いたしました。
「AIDでの出産」、「選択的シングルマザー」が描写されている物語です。
実際にAIDで出産した選択的シングルマザーの私の感想です。
夏物語 川上 未映子 https://www.amazon.co.jp/dp/4163910549/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_mycNEb50CCHVG
作者がSMCでAIDをしたわけでは無いのにあそこまで調べたのは驚異的に感じました。が、現実にSMCでAIDをした人には、というか私には、おそらく著者と同じ資料をリアルタイムで見ていたので味が薄くも感じていました。😅
ただ、この本がSMCという単語をも知らない人に多く読まれると思うと、他のみなさんがどう感じたのかを見たく、感想探しがとても楽しいものになりそうです!
「SMCがテーマの物語」と思って手にとってしまったので(実際にはテーマはSMCだけでは無いように思えます)、主人公が出産してSMCになり、周囲がどう反応するかとか、そういうものを見たかったのですが、そこは語られていません。thikerの人はそこが知りたいでしょうし、SMC歴のまだ短い私もそこが知りたかったのに残念でした。が、大半である非SMCの読者にとっては十分すぎる情報量なので、それはいらない描写なのかもしれません。
「私の性器はセックスをするためのものでは無い気がする」といったような主人公の性に関する事は私も全くもって共感していて、こういった私の考え方が世間的には極マイノリティだと思っていて、口にすれば白い目で見られてしまうであろうとまで思っており、また私は苦しんでいたので、主人公が割とすんなりとその考えに到達した事に驚きました。これを読んだ読者の感想がキになります。果たして共感してくれるのかな…。
こういった本が大々的に発売されていることに嬉しく思います。もっと多くの方の感想を読みたいので、既読の方、是非感想聞かせてください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?