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「自分で選んでよかったこと」受賞作から学ぶ2つの秘訣



noteコンテスト「自分で選んでよかったこと」の結果発表が出ましたね!


わたしの応募作品は、あえなく撃沈。


受賞作品を読んで、反省会をしていました。
そこで、受賞作品にある共通点があることに気がつきました。
今回はその共通点をみなさんにシェアします。



そのまえに、わたしの自己紹介を。

わたしは以前開催された藤原華さん主催のnoteコンテスト「なぜ私は書くのか」で優秀賞を受賞しております。

そちらのコンテストの振り返りnoteで
「グランプリ・準グランプリ・特別賞の受賞作品はなにがすごかったのか」
を分析しております。


こちらのnoteも読んでいただけますと、より楽しめるかと思います。


受賞者の皆様へ

観察されるという体験は、必ずしも快いものではありません。
いまはひとからの評価に敏感になっているときだと思います。
もし傷つけてしまったら、ほんとうにごめんなさい。

皆様のどこがすごかったのか、勉強させていただきたいです。
皆様が丹精こめて書いた大切な作品を、研究させてください。
よろしくお願いいたします。






「選択」というキーワードを深掘りして読者の知りたいことに答える


今回のコンテスト「自分で選んでよかったこと」は、エピソードの内容重視で、特に目新しいエピソードが選出されていました。

では、今回の受賞作品は「エピソードが目新しいから」受賞できたのでしょうか?

受賞作品を読んで、それだけではないことに気がつきました。



noteコンテスト「なぜ私は書くのか」の受賞作品を分析した際、わたしは「コンテストのキーワードである『書く』ことの本質を深掘りすることができなかった」と反省を述べました。


キーワードについて深掘りすることがなぜ大事なのか。
それは、「キーワードについて読者が知りたがっていることに答えるため」です。

今回の受賞作品は、「『選択』というキーワードについて読者が知りたがっていることに答える」ことに成功しているんです。


グランプリのずっきーさんの受賞作品では、こんなことが書いてあります。

  • 育休の先人の挫折

  • 育休に対する周囲からの反対

  • 育休という選択に対する思い

  • 育休を選択した理由

  • 育休の選択を後押ししたもの

  • わたしたちが選択するときに大事なこと


ライフネット生命賞受賞者の(株)青春たむら社長さんの受賞作品では、こんなことが書いてあります。

  • 家を買った理由

  • 買った物件のデメリットとその解決

  • 家を建てる作業工程

  • 中古物件や土地を買うときに大切なこと


ライフネット生命賞受賞者の夜と街さんの受賞作品では、こんなことが書いてあります。

  • 人生の優先順位

  • 長期休職によるお金の問題

  • 長期休職による無収入生活で分かったこと

  • 長期休職した結果どんな時間が過ごせたか


ただエピソードを書くんじゃなくて、読者が「選択」というキーワードから知りたがっていることに答えているんです。


キーワードについて深掘りしてみるのが大事。

といっても、なにを深掘りすればいいのかよくわからないですよね。


受賞作品を読んでみて、キーワードについてこの8つを深掘りすればいいんじゃないかなと思いました。


  1. 理由・目的

  2. 意味

  3. メリット・利点

  4. 発見

  5. 苦労・困難

  6. 努力・工夫

  7. 思い出・感情

  8. 大事
    ・自分にとって大事
    ・みんなにとって大事


今回の「挑戦」というキーワードだと、こんな感じになります。

・なぜ挑戦したのか
・なんのために挑戦したのか
・この挑戦にはどんな意味があったのか
・この挑戦にはどんなメリットがあったか
・挑戦した結果気づいたことはなにか
・挑戦にあたって苦労したことはなにか
・挑戦したときにした努力や工夫はなにか
・挑戦したあとどんな思い出になったか
・挑戦してどんな感情を抱いたか
・挑戦するときなにを大事にしたのか
・挑戦するときなにを大切にしたほうがいいのか


「書く」というキーワードだと、こんな感じになります。

・なぜ書くのか
・なんのために書くのか
・書くことにはどんな意味があるのか
・書くことにはどんなメリットがあるのか
・書いた結果気づいたことはなにか
・書くときに苦労したことはなにか
・書くにあたってどんな努力をしてきたか
・書くときにしている工夫はなにか
・書いた結果どんな思い出を得たか
・書くとどんな感情になるのか
・書くときになにを大事にしているのか
・書くときになにを大切にしてほしいのか



ちなみに、グランプリのずっきーさんは作中でこんな表現を使っています。

人間は選択し決意した瞬間に飛躍する

──キルケゴール


おそらく、「選択 格言」とかで調べたんです。
選択について深掘りする際、そこまでやってるんですよ。


ずっきーさんの受賞作品はパンチラインもすごいです。
めちゃめちゃ勉強になります。



逆説で終わると、読者の期待を裏切れる



ずっきーさんの作品では、こんなことが書いてあります。

僕はこの職場では、長期育休を取得した先駆者になった。これから悩める後輩たちが、僕に相談をしてくるかもしれない。

その時には、決して価値観を押し付けないようにしたい。それでは上司と一緒になってしまう。
先駆者の僕にできることは「選択肢を広げてあげること」だと思う。


「長期育休をとってよかった」というはなしなのに、オチが「長期育休はいいぞ」じゃないんですよ。
「価値観を押し付けず、選択肢を広げてあげる」というところに落とすんです。


夜と街さんの作品では、こんなことが書いてあります。

最後に、キャリアブレイクという言葉について。

この言葉には、「キャリアという主役に対する充電期間」「より良い未来のための準備期間」なニュアンスを感じる。



でもわたしは、この一年にこそ主役級のスポットライトを当てたい。

確かにこの期間のおかげで、これから生きていくうえでの方針となるような大事な示唆を得ることができた。よい「準備期間」になった。だけど、たとえ何の役にも立たなかったとしても、あの一つひとつの瞬間が私の人生に存在すること自体に絶対的な価値があると思っている。

まさに「今を生きている」時間だったのだ。


普通は、長期休職といえば「ゆっくり休めた!」っていうはなしを想像するでしょ。
でも、夜と街さんは長期休職の期間に「主役級のスポットライトを当てたい」って言ってるんです。


オチに逆説を持ってくると、読者の期待をいい意味で裏切れます。




・キーワードについて読者が聞きたいことを書く
・オチに逆説をもってくる

これらは効果的な工夫なので、書く手法のひとつとしてレパートリーにいれておいてもいいかもしれません。



以上が、今回受賞作品を分析してわかったことになります。
改めて、受賞者の皆様、この度はおめでとうございます!
勉強させていただいてありがとうございました。





私の応募作品はこちら


この記事を書いたのはこんなひと


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