広告的視点での「売れる漫画の要因」
ナンバーナインについて
漫画のデジタル配信サービスを中心として「漫画家さんが漫画を描き続けるために必要な環境を創り出す」をテーマとして漫画家さんに必要なサービスを展開しています。
メイン事業である漫画のデジタル配信サービスは、現在契約いただいている作家の数は約1,298名、お預かり作品数は約3,003作品となっています。(こちらは2022年6月末時点での数字です)
ナンバーナインのサービスについての詳細は下記のWEBサイトに記載されています。
・サービスサイト
・コーポレートサイト
立ち上げ直後のタイミングで、エンジェル投資的に株主として参画し、株主として外側から支援をしておりましたが、私が2021年11月に電通を辞めたタイミングで、社外取締役に就任させていただきました。
いつもは社外取締役としてナンバーナイン社を外からみた話をしているのですが、今回は漫画の可能性、コンテンツとしての価値についてまとめていきたいと思っています。
売れる漫画の要因について考えてみます。
ナンバーナインは、WEBTOONの制作スタジオ事業を開始しました。私自身が漫画制作に関わることはありませんが、売れる漫画ってどんなものだろうかということを考えてみます。
売れる漫画は、「世界観」「ストーリー」「キャラクター」
と3つに整理しましたが、調べてみると「世界観」「絵」「キャラクター」としている記事もあったりなので、ここだけでも議論はあるかもしれません。私は世界観とストーリーを別にしたのと、キャラクターの中に絵を含めました。
この記事ではここについて議論するものではなく、この要素にはない部分について整理をしてみました。
漫画の内的要因と外的要因
さきほどの3つの要素ですが、これは漫画の内的要因だと考えます。
つまり、この3つの要素が絡み合うことによってその作品の魅力が生まれ、好き、面白いという気持ちが生まれます。
この内的要因とは別に外的要因があると考えました。
外的要因とは「作品の伝搬しやすさ」。簡単に言えば口コミしやすさ、手に取りやすさを表しています。
この外的要因を持っていることで、漫画は面白いだけではなく、売れるようになります。
外的要因は「被説明力」「連続的熱狂度」「キービジュアル力」の3つ
私はこの外的要因を、「被説明力」「連続的熱狂力」「キービジュアル力」の3つがあると考えます。
それぞれ、
「世界観/設定」に対して「被説明力」
「ストーリー」に対して「連続的熱狂力」
「キャラクター」に対して「キービジュアル力」
と1対1で対応しています。
「被説明力」は魅力的に説明できるか
例えばキングダムはどう説明しますか?
ではなく
という説明でもいいですし、
でもいいわけです。
その作品の好きな点を魅力的に話すことができるのは、読者の力もありますが、魅力的に説明しやすい漫画、逆に面白くても説明しにくい漫画は確かにあります。
「連続的熱狂力」は何度も話題にさせられるか
口コミの量というのは大事です。読み終わって一度だけ話すのではなく、何度も何度も話題になる作品はあります。
リアルタイムで読んでいた方はわかるかと思いますが、チェーンソーマンの終盤は夜24時に更新されるたびにTwitterで話題になっていました。
最後まで読み切ってからではなく、何度も話題になることはこのSNS時代において売れる要因としては大きいです。
「キービジュアル力」は1枚絵で読みたいと思わせられるか
表紙が魅力的かどうか、と言い換えてもいいかもしれません。
最近で言うとブルーピリオドでしょうか。展示会まで実施されるなど、絵の評価は高いと思います。
高校生が芸大受験をする話、というかなりニッチなテーマ設定でありながら、アニメ化され人気になっているのでは、この1枚絵の力が大きい。
キャラクターではなくキービジュアル(1枚絵)としたのは、この表紙の絵からキャラクターの性格などはいっさいわからないからです。
性格などがわからない状態でも読みたくさせるかをキービジュアル力と定義しています。
外的要因も考えて作品づくりはできるのか
本記事でまとめたのは売れる漫画の要因ですが、内的要因と外的要因の両方が必要だと考えます。
漫画は作者が描きたいもの表現したいものから、作品を考えることは重要だと思っているので内的要因を先に考えて、外的要因はそこからブラッシュアップする際に考えることとすればよいかなと思っていますが、こういったチェックリスト的なものは作品づくりに役立つかもしれません。
ナンバーナインでは漫画制作スタジオを作り、新しい作り方を初めていいますが上記のような考えも取り入れていければなと思いました。
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