立場に違いはあっても、目指すものは一緒であればいいな。
昨日21日はピースデー(1年に1日くらい争いをやめて平和のことを考えようという日)。色んなイベントが目白押し、パソコンはオーバーヒート状態でした。
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この半年、「パレスチナ」という単語を口に出さない日はなく、この地域のイメージアップをしようと思って活動してきました。
日本でごろつきのように扱われているパレスチナをもっとおしゃれだったり可愛かったり素敵だったり温かかったりな雰囲気で届けたい、そしてファンを増やして、現地の人が基本的な権利を主張しなくたって普通に暮らせるようにしたいと。
大きな文脈ではこれは国際協力や支援に当たるのかもしれない。ですが、あまりこういう言葉は使わないようにしています。パレスチナの人たちは可哀そうではないし、支援が無いと生きていけないなんて失礼な話。
なぜパレスチナに関わるのか?それは魅力があるからです。掘れば掘るほど面白いものが出てくるし、文化的にも歴史が深い。ものづくりをしたいのも、ここで何か生み出してみたいとわくわくするから。
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一方で、パレスチナのことを発信していると、気になってくるのがイスラエルの人の気持ち。
イスラエルとパレスチナの間に圧倒的な力の差があって、占領ー被占領という上下関係にあるとはいえ、一般人は一般人。イベントでも言われていましたが、国家と人は分けて考えないといけないはずです(※)。
(※)とはいえ、私はイスラエルを通ってパレスチナに行くとき少し複雑な気持ちになるし、トラムに乗り合わせた人たちを見てなんとなく気まずくなります。実際に話せば相手が○○人だとかはあんまり気にならないけれど、居合わせるだけだとかえって私の中で「イスラエルの人」感が強まるような。
だからこそ、イスラエルの人の視点を聞きたいと思っていました。
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参加した、この内藤さんのイベントの目指すところは、物事は白と黒では語れないけどそのなかであなたはどうしますか?ということだったと思います。
”パレスチナ問題”にしてみても、国家の思惑が複数線あったり、利益と損の構造が複雑だったりして単純化できない。
そして、イスラエルの人が思うことと、パレスチナの人が思うことに大きなギャップがあるし、前提にしている双方の「普通」とか「常識」や「認識」が違う(国際法を守って占領をやめろといっても響かないのは、国際法を作っている国際社会が信用されていないから、だそう。目から鱗の視点です)。
じゃあここの溝を埋めていけばいいのかというと、占領ー被占領という関係があるので、フラットに話すのにさらにハードルがある(そもそも対等じゃないのに対話なんてできないじゃないと私は思っています)。ここに果敢に取り組まれている団体もあるので、本当に凄い・・・。
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「ピース」な世界はどうやったら実現するんでしょうか。
時を同じくして、Peaceday2020というイベントではSUGIZOさんらが「子ども」「音楽」「食」をテーマに、分断を越えてひとを繋げる活動の話をされていました。
レバノンの首都ベイルートの爆発を受けて今配信されている映画「セメントの記憶」(2017年)では、内戦終結したベイルートの町を再建するために、同じく内戦下のシリアから逃げてきた難民が、差別を受けながら、町からも故郷からも断絶されながら、物言わぬ労働力としてビルを建てている様子が描かれていました。
作品中に無音のカットや長回しが多いのは、「沈黙」や「破壊と無為」が主題だったからなのだと思います。
「ピース」へ向けて行動を起こすことは大切ですが、その行動が分断を呼んでしまってはいけない。
第三者の私が当事者間の対話の必要性を叫んだり、善悪二元論で発信をしたりしてしまわないように(事実は事実として書きますが)。あくまで、繋ぐことを仕事にできるように。
目指すところは「パレスチナに行ってくるわー」といえば「えっいいなぁ~おみやげ買って来てな!」と返してもらえる世界。いざ、めくるめく美食と癒しの地へ。
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架け箸はこれからも継続的にパレスチナを訪れ、日本に出回らない生の情報を発信したいと思っています。いただいたサポートは渡航費用や現地経費に当てさせていただきます。