仕事現場についていく【パレスチナ現地滞在記 #14】
中東パレスチナのフェアトレードブランド「架け箸」です。
コロナ禍で創業して初めて現地に行けることになり、
只今滞在記を毎日更新しています。
布製品を手掛けている女性デザイナーのアイシャさん。
普段どのように仕事しているのか、色々ついていって見てきました(アラビア語も話せないお荷物な日本人でスミマセン)。
布の仕入れ①縫製工房
アイシャさんのブランドは受注生産なので、商品の注文が入り、デザインをスケッチしたら、まず向かうのは布の買い付けです。
生地屋で製品の内布やシリア伝統の「サーヤ」を、遠方の町にあるたったひとつしかない工房でパレスチナの織「カフィーヤ」を買ってきます。
加えて、ナブルス(彼女が暮らす町)の縫製工房と家具工房にも足を運びます。自家用車はなく、パレスチナでお馴染みの乗り合いタクシーで工房へ。
こちらの縫製工房はトルコや中国から布を仕入れ、イスラエルの市場からデザインの発注を受けて服を縫製し、同国に輸出しているそうです。
男女合わせて25人が働いている家族経営の工房で、
ファスナーやボタンを扱うお店を通してアイシャさんと出会ったんだとか。
前々からアイシャさんには聞いていたのですが、縫製工房で出る端切れは基本的には廃棄されてしまいます。
この工房ではオーナーの知人がボクシンググローブを作りたいということで端切れをプレゼントしていたようですが、今でもアップサイクルのために端切れを買いに来るのはアイシャさんだけです。
ここで買い付けた端切れがこんな風に商品化され日本に届いています。
布の仕入れ②家具工房
次についていったのは家具工房。
ナブルスは家具生産が地場産業で、パレスチナの家庭に欠かせない大家族用のソファやテーブルを届けています。
着いたところは一見お店でしたが、地下に自社工房が!
工房を備えるこちらの家具ブランドは、トルコや中国、フランスやイタリア等から素材を仕入れ、自社製品を生産、パレスチナと、イスラエルの高級家具屋で販売しています。
男性22人と女性6人が働いていて、もっと女性の割合を増やしたいと話していました。
アイシャさんとは、彼女が難民キャンプでワークショップをしていた10年ほど前からの付き合いなんだとか。彼女がアップサイクルをしたいという趣旨もよく汲んで応援されている関係性が伝わってきました。
ここで買い付けた端切れがこんな風に商品化され日本に届いています。
現場の皆さんのなかには「なぜはるばる日本から?」という疑問も浮かんでいたようですが(アイシャさんに会うのは当然として、生地の入手先となると関係性も遠いですからね)、アイシャさんからも説明してもらって、日本で協働していることも理解してもらえました。
これを契機に、端切れが日本で商品に生まれ変わっていることを身近に感じてもらえたり、逆に日本で手に取る商品がパレスチナで作られるズボンやソファの端切れからできているのか~と思ってもらえたり、
そんな関係性を仲介できたらと思います。
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架け箸はこれからも継続的にパレスチナを訪れ、日本に出回らない生の情報を発信したいと思っています。いただいたサポートは渡航費用や現地経費に当てさせていただきます。