昔ながらの農業が”エコ”で”オーガニック”なパレスチナのフェアトレード実践
今日5月8日は世界フェアトレードデー。中東パレスチナとフェアトレードを始めた身として、そんな現地の話をしたいと思います。
私が扱うのは布製品と木製品なのですが、今回は食べ物の話です。
先に申し上げておくと、パレスチナの食べ物って本当日本人の口に合いやすいですし、パクパク食べられちゃうんですよね。今からご紹介するような野菜やハーブも、美味しさは太鼓判です。
世界初のオリーブオイルフェアトレード認証
いきなり規模感が大きいようですが、なんと、世界で初めてフェアトレード認証を取得したオリーブオイルはパレスチナ産なのです!えーーーー!
・・・大丈夫です、私も今日知りました。
2008年のことでした。この認証により、イギリス、アメリカ、カナダ、日本、オーストラリア、ニュージーランドと他14の欧州の国で市場を拡大させられるようになったのです。
始まりはイギリスからやってきた2人の女性が数百本のオリーブオイルを購入し故郷の人達に販売(配布)したこと。その評判がきっかけで、事業化の動きが生まれました。2007年には生産量も増え、オリーブオイル以外の農産物(アーモンドやクスクス)も扱うようになり、パレスチナのフェアトレード生産者団体(PFTA)とのサステナブルな植樹事業もスタートします。
一年越しに得た認証はイギリスでも大々的に取り上げられ、全国展開のスーパーマーケットに取り扱われているほど。
ただ、パレスチナの貿易は単純ではなく、そのために多くの経費を必要とします。
占領下にあるため、そもそもオリーブを何事もなく生育、収穫するのにも多くの障害があります(端的に言うと妨害されます)。
そこからオイルを搾油し、新鮮なうちに運ぼうにも、さらにいくつかの検問所を乗り越え、遠回りをし、最後の港で見届けることも出来ません(この団体のメンバーに、港がある町に出る許可を持っている人がいないそうです)。そのため、オイルが思わぬところに届くこともあるそうです。
それを見越して、イギリスではストックを抱えておく必要が発生し、余分な維持費がかかると言う訳です。
「寄付に依存するよりも、フェアトレードという仕組みが長い目でパレスチナの地域経済を健康に支えていくんです」
という文章が印象的です。
そんな現地の商品の一部が日本でも通信販売で手に入るそう。
https://www.fairselect.jp/?mode=srh&keyword=%A5%D1%A5%EC%A5%B9%A5%C1%A5%CA
数年前には東京の新宿伊勢丹で取り扱いもあったようで!
ああ、タッチの差・・・(泣)
美味しいもの、ごろごろ。
さて、オリーブオイルから始まったパレスチナの(食品の)フェアトレード。今では、
オリーブ(実自体も美味で定番のお漬物)
オリーブオイル
アーモンド(現地でおすすめされて本当に美味しくて買って帰りました)
トマト
ドライトマト
小麦
フリーケ(焙煎された青麦。スーパーフードとして注目)
マフトゥール(パレスチナのクスクス。中東らしくていいなぁ)
オレガノ
ザータル(中東のハーブミックス。朝はザータルとオイルとピタパンで決まり)
タイム
ホホバ
ホホバオイル
キャロブ(最近チョコレートの代わりにも使われるスーパーフードですよね)
キャロブシロップ
蜂蜜
ケッパー(自生)
フェンネル(自生)
パッケージも可愛いのです。絶対美味しいやつ。
この瓶はおそらく今は日本での取り扱いがないんですが、ホホバオイル等はサイトを発見しました。
日本で買えるパレスチナのフェアトレードまとめをこのあと書くので、気になる方は合わせて読んでみてくださると嬉しいです。
農業と人と。
CANNANという一連のフェアトレード農業に携わっている会社。
伝統的な生態系とともにある農業とオーガニックのトレンドを組み合わせて事業化しているのが特徴です。
HPを訪れると、素敵なビデオが流れてきます。
「カナンの地(パレスチナの古い呼び名)はヒトが初めて耕した土地のひとつです。その歴史の深さ、農業の深さ、ルーツは今も健在で、私たちの人間としてのアイデンティティと分かち難く繋がっています。私たちは、政治的なシステムから疎外されています。だから、CANNANの農業を通して、世界と結びつく方法を探しているのです。オリーブの樹は育てられ続けることで生き続けてきました。その営みを絶やさないこと。それは、私たちがここにいる理由です」
5月8日世界フェアトレードデー。
お読みくださり、有難うございました。
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