ジェンダーの壁に向き合う、パレスチナ農村の女性たち
農業には女性の力は不可欠。でも・・・?パレスチナに存在するジェンダーギャップを描いた特集記事をご紹介します。
今日は世界的に女性の日として知られていますね。
パレスチナではこの日に合わせて女性の家族、親族に贈り物をする習慣があるそうです。
そんな女性の日に合わせて、パレスチナの英語雑誌「今週のパレスチナ」では女性特集が組まれました。そのなかから記事を紹介したいと思います。
長年パレスチナのジェンダー事情を研究してきたルナ・サーデヒさん。
女性と男性の性別役割分業意識について、ずっと隔たりを目の当たりにしてきました。昨年の調査では、経済状況の変化でさらなる展開があったそうです。
パレスチナは占領下にあります。それによる経済への被害は多く報告されていて、国連からも正式なレポートが発表されています。
経済状況が悪くなると、一家の大黒柱はどうするでしょうか?
農業では食べていけなくなった彼らはよりよい給与を求めて外へ働きに出ます。すると農業は置き去りになり、残された女性が栽培から収穫、選別までのあらゆる作業を担うようになったのです。それに加え、彼女らには家の仕事、子育て(ちなみにパレスチナはたいへんな子だくさん。大家族の面倒はすべて母親の仕事です)、介護があり、膨大な仕事を抱えて日々を過ごします。
しかし、とサーデヒさんがインタビューした女性たちは言います。
「それでも、最後に商品を市場へ持って行って実際にお金を受け取るのは男の仕事だ」
そこまでの過程をどれだけ支えていても、取引は男性の仕事と考えられていることから女性の手にその稼ぎが渡ることはありません(家計に入るわけですが)。
私が女性たちの手仕事である刺繍について論文を書いた時も、似たような話を耳にしました。女性にとって、刺繍製品を納品することで直接得られる収入は経済的にはもちろん、男性への完全な依存状態から抜け出すのに重要なのだと。
パレスチナでも、女性の権利運動家が活動して社会を変えていっているというしめくくりでこの記事は結ばれています。
女性週間と銘打って、私もこちらでそんなストーリーをお届けできたらと思います。
Photo courtesy of solidaritycenter.org 写真はThis Week in Palestineより転載
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架け箸はこれからも継続的にパレスチナを訪れ、日本に出回らない生の情報を発信したいと思っています。いただいたサポートは渡航費用や現地経費に当てさせていただきます。