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サンタマリア

いつか紺碧の 仙人掌が咲いて
一枚の硝子は崩れるだろうさ
信じようじゃないか どんな明日でも
重ねた手と手が触れ合うその日を
呪いが解けるのを

米津玄師 「サンタマリア」より

この曲はコロナ禍以前に作られた曲ですが、まさにコロナ禍の状況を表しているのではないかと
個人的に感じています。

曲の冒頭に
「掌をふたつ 重ねたあいだ
一枚の硝子で隔てられていた」
とあります。
私の解釈では実際に硝子が存在しているわけではなく比喩だと思うのですが、
その硝子が実際に目に見える形で存在している状況がまさに今の状況であると思うのです。
どこもかしこも透明のアクリル板やビニールで仕切られ
ソーシャルディスタンスが叫ばれ
マスクは必須アイテムとなり
異様な雰囲気を醸し出している。
しかもそれがもはや異様ではなく当たり前の風景となりつつある。
物理的距離だけでなく
心理的距離まで隔てられてしまった。
そのことが恐ろしくも悲しい。

しかしこの曲では絶望の中にも希望を見出そうとすることばが散りばめられています。

「サンタマリア 全て正しいさ
 どんな日々も過去も未来も間違いさえも」

「サンタマリア 闇を背負いながら
 一緒にいこう あの光の方へ」

呪いのようなベールが剥がれ
硝子の壁が取り払われる日は来るのだろうか

しかしながら私たちは今のこの現状を受け入れて
その先にある未来を信じて前に進むしかない

あらためてこれまでの状況を振り返り
今の自分の立ち位置を確認する
前に進むためには時々こうした作業が必要であると感じます。

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