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SNS集客の落とし穴

※このnoteは過去のX(旧:twitter)の投稿を元に、投稿に至った背景や意図についてのコラム記事です。



>>過去のX(旧:twitter)の投稿です。

SNS運用とSNS活用の違いに気付いていますか?

こんな文言をSNSで目にしたことがありませんか?

『X(twitter)運用でフォロワーを増やしませんか?』『Instagram運用で認知を獲得しませんか?』『tik tok 運用でアカウント伸ばしませんか?』『SNS運用で集客数を増やしませんか?』『広告運用で利益を上げていきませんか?』

…ところで、この ”運用” とは、いったい何を示しているのでしょうか。


Googleの検索結果では、このように出てきます。

運用と似た言葉に ”活用” というものがあります。
活用についても、Googleで検索してみました。


Googleの検索結果です。

”SNSの運用” とは「SNSをうまく働かせて使うこと」。”SNSの活用” とは「SNSの真価をいかして上手く使うこと」と言い換えることができます。


>>こちらは”運用” と ”活用” の違いについてGoogle検索をした結果です。

つまり、言葉の定義として ”SNSの運用” は「対象となるSNSがうまく機能するように使うこと」であり、”SNSの活用” は「物や方法、施設がうまく機能するようにした上で、SNSを使うひとが何らかの利益が得られるように使うこと」ということになります。

SNS集客の落とし穴

SNSを眺めていると、多くのユーザーは ”運用” と ”活用” の違いについて深く気にかけてはいません。"運用" も ”活用” も同じ意味に捉えています。


"運用" と ”活用” 。語感も似ていますし、その意味を混同してしまうのも分かります。

しかし、”運用” と ”活用” の言葉の意味を理解しているかどうかは、SNSを使って集客をしたい方にとって成功と失敗の大きな分岐点となります。

SNSを "運用" する

前述した通り、SNSを ”運用” するということは、『SNSが上手く機能するように使うこと』になります。

SNSの操作性、SNS内部のデータを見て、データの数値から発信を評価すること、SNSのアルゴリズムにのっとった発信、フォロワー数を増やすための施策、インプレッション(閲覧数)を増やす…というように、運用の目的は「SNSに備わっている機能の範囲で」SNSを動かす。これが、SNSの "運用" と言えます。

SNSを ”活用” する

一方でSNSを ”活用” することは、『SNSを運用(対象となるSNSがうまく機能するように使うこと)した上で、そのSNSを使っているひとが何らかの利益を得られること』となります。

実店舗のSNSで例えると、『店舗のSNSアカウントの充実を図る』ことが、SNSの運用お店のSNSアカウントに興味を持ったお客様が実際に『お店の予約を入れてくださったり、商品やサービスを購入して売り上げにつながる』ことが、SNSの活用というわけです。

「フォロワーが1万人を超えるまで頑張ったのに、1円の稼ぎにもなりませんでした…」

ある日の飲み会で。わたしの隣の席の方が話されていた言葉です。

「SNSの運用に興味があって、フォロワーが1万人を超えるまで頑張ったのに、1円の稼ぎにもなりませんでした…」「とにかく、フォロワー数が増えたら、お金が稼げるだろうと思っていました。でも、1円にもならなかった」

渋そうな顔でビールを流し込む様子が印象的でした。

この方は、おそらく『副業で収入を得たい』『そのためにSNSを使ってみよう』『SNSでフォロワー数が増えれば、何かしらの収入になるに違いない』と、このように思われたのでしょう。

SNSの運用ができるひとに師事して ”SNSの運用” を始めたそうです。

SNS運用の効果もあって、フォロワー数は1万人を超えました。

しかし、その方が ”本当に期待した成果は得られませんでした”

この方は詐欺に遭ったと思いますか?
SNS運用の先生に騙されてしまったのでしょうか?

…残念ながら、そうではありません。

なぜなら、”運用” の定義は「SNSが上手く機能するように使うこと」。SNSの機能を使った結果フォロワー数が1万人を超えたということは、 ”SNS運用の効果は十分確認できている” と言えるからです。

この事例を飲食店に置き換えて考えてみましょう。

SNSを運用して、フォロワー数が1万人以上のアカウントになった。1万人もフォロワーがいるのだから、きっと予約が殺到するに違いない。店舗の回転率も上がるだろう。なぜなら、フォロワーが1万人以上もいるのだから。そう信じていた。…ところが、フォロワーが1万人以上いるにも関わらず、お店の集客には紐づいていない気がする…こんなはずではなかったのに…!

実は、”運用” と ”活用” の違いを知らなかったために、このような結果を辿るお店も実際に数多くあるのです。

SNSを事業に活用するなら、目的の再確認を。


「何のためにSNSを使っていますか?」「SNSを使って、どのような状態になることを期待されていますか?」SNS関連のご相談をいただいた際に、わたしが必ずお伺いしている質問です。

ほとんどの相談者様は「SNSでフォロワーを増やして、沢山のひとに発信を見てもらって…集客ができたらと思っています」このようにお話をされます。

『集客』という目的のために「SNSを使っている」わけですね。

『集客』という目的を叶えるためには、SNSをきっかけに ”実際に行動を起こしてくれるひと” の存在が重要になります。例えば飲食店であれば、実店舗に来てもらうには、SNSの中だけではなくSNSの枠の外に働きかけていくことが不可欠

前程として、目的を叶えるためにSNSを使います。

SNSの枠の外に目的があるのであれば、”SNSの運用” ではなく、「物や方法、施設がうまく機能するようにした上で、SNSを使うひとが何らかの利益が得られるようにSNSを使うこと」を考えていきたい。つまり、 ”SNSの活用” をやっていく必要がある、ということになります。

だからこそ、SNSを事業に活用していくには『目的の再確認』をしていただきたいのです。

何のために、SNSを使って発信をしたいのか?
誰のために、発信をしたいのか?
何を、発信で伝えたいのか?
その結果、お客様にどうなって欲しいのか?
あなたは、どう在りたいのか?

最後に

SNSの中では、今日も「SNS運用」という言葉が溢れています。
発信の手応えを実感として得られていない方ほど、”運用” という言葉に惹かれるひともいるかもしれません。

もし、SNSの発信を誰かに教えてもらおうと思われているのなら。もし、SNSを外注してしっかり整えようと思っていらっしゃるのなら。本当に ”SNSの運用” が必要なのか、それとも ”SNSの活用” をするべきなのか。あなたの目的を今一度、再確認をしてからご判断をすることをオススメいたします。

大切なのは、あなたの目的が達成されること。SNSはあなたの目的を達成する手段として使っていただけたらいいなと、わたしは思っています。

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