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大きく始めよ

140字で書けない備忘録。日経ビジネス2021.01.18号を読んで。

ダウンのリサイクル

ファストリは2014年に東レと共にダウンのリサイクルの研究を始めた。

それまでのコストがかさむ手作業に代わり、18年にはダウンから自動で羽毛を選り分け、取り出し、洗浄する機械の試作機を完成させた。

19年の初めには実用化に向けた4人のプロジェクトチームが立ち上がり、まずウルトラライトダウンに限定して回収・再利用する方向で事業内容が検討された。再生する種類が増えると、コストもかさむからだ。

そして柳井会長に事業の内容を報告した。

計画を練り直せ

報告を聞いた柳井さんは、その場で計画の練り直しを指示したそうだ。

「この取り組みを本業としてやってくれ。」

ユニクロのすべてのダウンが対象となり、回収を始める時期も前倒し。チームは20人ほどになった。

国内の800店舗で、かつて販売した全ての種類のダウンを回収し、再生する取り組みが始まった。

大きく始めよ

この話はとても勉強になった。

小売業や製造業とてリーン・スタートアップは有効な事業開発手法だ。限られた店舗で、ウルトラライトダウンだけを回収し、試作機でリサイクルを行い、再生する。

その間に店舗でのリサイクルの取り組みへの打ち出し方、回収率を上げるクリエイティブやオペレーション、再生する商品の企画、試作機のブラッシュアップなど、いくらでもやることはある。

千里の道も一歩から。スモールスタート。実証実験からの商用化。リーン・スタートアップ。

トライアルを行いPDCAをひとつずつ回してノウハウを固めて少しずつ横展開する計画に異論を唱える人はそういないだろう。

でも柳井さんは最初から本業としてやるよう指示をした。僕はこういうことなんじゃないかと思った。

大きな夢も小さな一歩から。
でも、大きすぎる夢は最初から大きく踏み出さないと実現しない。