W3理論的に見るTED「社会運動はどうやって起こすか」
結構有名なので、ご覧になったことがある方も多いと思いますが、デレク・シヴァーズの「社会運動はどうやって起こすか」のTED動画をご紹介します。
裸で踊り出すTEDと言えば思い出す人もいると思います。
この動画ですね。公式で日本語字幕もついているのでぜひご覧ください。
社会的な流れを作るには、二人目が重要という話です。
こんなステップで展開します。
リーダーが立ち上がり嘲笑される。
二人目が立ち上がり、追随する。
そして二人目が三人目以降を誘う。その結果一人目がリーダーになる。
多数が集まればその集団に入らない理由もない。熱狂が始まる。
まとめると、
リーダーシップは過大評価されている。リーダーがすごいのではなく、ついていき他の人にやり方を示すフォロワーの存在が重要。
僕のW3理論も悪巧みは3人からという事を言っているのも同様の流れを作ることをおすすめしています。
一人目が広げて新しいアイデアを出す。
二人目が畳んでアイデアを具体的にする。
その結果三人目がついてくる。
広げる人、畳む人、ついてくる人ですね。
この動画ではすぐについてきている人が殺到して熱狂がピークになりますが、実際のプロジェクトはこれほど早くは進みません。
むしろこんなに早く熱狂すると収集がつかなくなり、リーダーの意図や企画は埋もれてしまいます。
まずは新しいことを始めたい人が生まれる、そこに普通の人でも参加しやすい形に取り組みを具体化して、周りの人を巻き込む。
その結果ついてくる人がいる。それがW3理論です。
1人目、2人目だけではプロジェクトは始まらないんです。
そこについてくる人の存在が重要です。
ところで、この動画は有名なのですが、スピーカーのデレク・シヴァーズはどんな人かご存知でしたか?
僕も知らなかったので少し調べてみました。
こちらが彼のホームページです。
自己紹介を引用します。
Me in 10 seconds
I’ve been a musician, producer, circus performer, entrepreneur, TED speaker, and book publisher.
I started CDBaby and HostBaby long ago. My short audio/book about it tells you everything I learned while starting, growing, and selling the business.
INTJ, minimalist, solitary socialite, and a very slow thinker. I love finding a different point of view.
California native. I now live in New Zealand and Singapore.
"I love finding a different point of view "
いい言葉ですね。
それに関してコラムがありました。こちらのコラムも彼自身がアドバイスをするときの二人目としての役割についてとても素敵なことが書いてあります。
"Singing the counter-melody"
カウンターメロディを歌う。裏メロを歌うというほうがわかりやすいかも。
彼はアドバイスをするときに異なる視点を提示します。
そんな行動を彼は音楽家なので音楽に例えています。
This is different than just harmonizing, where someone sings along with the melody at an interval. This is a separate melody that could stand on its own, but is really there to complement the main melody.
Well, if my advice and opinions sound strange, it’s because I’m just the counter-melody.
要約すると、ハーモニーを奏でるのではなく、カウンターメロディを歌う。だからアドバイスや意見がちょっと変に聞こえるかもしれないけど、それはカウンターメロディだからだよ。
違うことをしているけど主旋律を際だたせるために存在するカウンターメロディー。
主旋律を奏でるという広げる人がやっていることや考えていることとは、二人目がやっていることや考えることは違っているけれども、その行動は主旋律を際だたせるために存在するというのは、2人目の重要な役割を示唆しています。
今回は、TEDをご紹介しました。
個人的な体験からうまれている、W3理論ですが既にある概念とも紐付けながらいろいろご説明していくので、皆様のはじめる行動の役に立てばと思います。
彼は本も出していて、購入しました。読むのが楽しみ。