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滋賀レイクス、森山修斗選手のポジション
滋賀県出身のバスケエリート、ミスター草津 こと、森山修斗選手。滋賀レイクスには2021-22シーズンから加入し、マイキーや柏倉テツさんらと同時期に入団。今シーズンが在籍4年目になる選手です。野本選手はおよそ半年長くレイクスに在籍しています。大学4年生で特別指定としてレイクスに加入し、卒業してからもレイクス一色。ずっと滋賀に残り、今年からキャプテンとしてプレーをしてくれています。その彼に次ぐ在籍年数なのが森山修斗選手なのです。
森山選手のポジションは日本人選手のなかでもライバルが多く、これまでの3年間では、林翔太郎選手とか、今川友哲選手とか、杉浦佑成選手とか、山崎凛選手とか、今年は宮本一樹選手とか、江原信太朗選手とか、ルーキーの長谷川比源選手とか、、、名前をあげるのが少し難しい、あんまりパットしない、出場機会に恵まれない、Bリーグ的には“魔のポジション”と言われています。(僕が勝手に言っています。) 一般的には、「シューター」とか「ウイング」とか「3番」とか「3&D」とか「スモールフォワード」とか言われますが、すごく難しいです。
Bリーグでは、1チームに外国籍選手を3名、それプラス、帰化選手またはアジア枠の選手を1名、計4名、日本(の学校)出身以外の選手を登録出来ます。彼らはだいたい「3~5番」の選手たちで、彼ら4人でそのポジションをローテーションできます。だから、そのポジションの日本人選手っていうのはチームに在籍してはいるものの、試合に出れるポジションが確約されておらず、出場時間も本当に一瞬で、平均して2~3分くらい…っいうのがザラです。全く出れなくて、試合の結果に影響が出ないガベージタイムと呼ばれるラスト1分~30秒くらいしか出れない選手もいるのです。
マイキーも今、長崎で、出場時間をもらえずに苦しんでいると言っていました。同じことです。
190cmを超える日本人選手や、2mを超える日本代表クラスの選手でも、Bリーグの自分のチームでその存在感(自分の役割)を示せる選手は少ないのです。
ではどんな選手がこのポジションで勝ち残れるのか、チームで存在感を示せるのか。
まずは、ディフェンスで外国籍選手を相手にマッチアップして守れることだと思います。A東京から三遠に移籍した吉井選手や、NBA経験のある渡邊雄太選手、オーストラリアやGリーグでの経験のある馬場雄大選手らはそれが出来ます。シュートが入る、入らないは二の次です。まずはディフェンスで存在感を示してきました。そこで初めてチームメイトから信頼をしてもらえます。
このディフェンスが出来る、出来ないの差は何であるのか?ディフェンスが上手くなるにはどうすればいいのか?ディフェンスで自信をつけるにはどうすればいいのか?ディフェンスを自分の得意なプレーにするためにはどうすればいいのか?その壁とは何なのか?乗り越えて、上のステージにいくためにはどうすればいいのか?
現代のバスケットを見るポイントはそこだと思います。バスケットボール選手がどういうメンタルで日々過ごしているのか、プレーしているのか、すごく興味があります。
ドリブルはある程度つける方がいいけど、シュートは上手くなくていい。走れて、跳べて、当たりにも強くて、精神的にも折れない、元気な選手が日本(Bリーグ)には求められています。
そのポジションの典型的な選手は、吉井裕鷹選手だと思います。彼のような選手の出現はなんぼでも歓迎されるでしょう。リアル“桜木花道”オーディション…といっても過言ではありません。日本は今、桜木花道を探しているのです。
身長は196cm以上(は欲しい)。元気で明るい。走れる。跳べる。健康で、力持ち。負けず嫌い。練習熱心。学ぶ姿勢を大事にする。礼儀正しい。ファンに優しい。バスケットのルールをよく知っている。頭がいい。かっこいい。自分に自信がある。
これですね。条件は。
桜木花道オーディション、始めましょう。
滋賀の宝、森山選手に足りないものは、負けず嫌いで練習熱心でバスケットのルールをよく知っていてかっこいい…ところですかね。気持ちが優しすぎる面があるのでどうしても横へ横へと闘志がそれてしまう傾向があります。気持ちがフェミーなんでしょうかね。優しいんですよ。チームが “和む” 方へ持っていってしまうんですね。100%ボールとか、相手とか、バスケットにフォーカスできていないんです。もっと強く、もっとハングリーに、アグレッシブに、プレーしてほしいですけど。この優しさ、面白さ、繊細さが、森山修斗選手なのかもしれません。
シュートとか別に入らなくてもいいんです。自分で言っちゃうから、ハードルが上がって余計に入らなくなるんです。自分の武器はスリーポイントなんて二度と言ってはいけません。第3者が認めて初めて意識するくらいでいいでしょう。それよりもまずはディフェンスです。フィジカルです。間違いないです。
Bリーグでくすぶっているウイングの選手は、今すぐスリーポイントシュートの練習をやめなさい。(嘘です。) スリーポイントシュートを自分の武器というのはやめなさい。それよりも心のタフさを鍛えてください。バスケの知識、IQを高めてください。健康で動ける体作りに励んでください。そして、外国籍選手相手のマッチアップ、ディフェンスに全力を投じてください。相手のクセをつかんで、相手の嫌がるプレーをして、イライラさせてください。タフショットを打たせてください。いつも20点取る選手を15点に抑えてください。やることはシンプルです。頭を使ってください。そこに生きがい、自分の“アイデンティティー”を感じてください。それをおかずにおいしいご飯をたべてください。
僕は実は長谷川比源選手推しなんです。
彼にもっとプレータイムを与えてもらいたいんです。そのためには森山修斗先輩を超えていかなければなりません。滋賀県出身だからってひいきはしません。森山選手に無いプレーでチームに貢献し、チームの中での役割をもらい、限られた時間にきっちり仕事をこなしていかなければなりません。ここはプロです。学生とは違います。長谷川比源選手のプレーを楽しみにしています。
もちろん森山選手も、宮本選手も、江原選手も応援しています。自分の役割を探し、チームに貢献してください。おいしいご飯を食べてください。
楽しみにしています!
ではまた。