KajiF Project

KaJiFプロジェクト代表、高野翔のnoteページです。 現在フィリピンで主夫兼プロジェクト代表として活動中。 海外暮らしや海外・異文化の経験の中から、「普通」や「社会」から自由になるためのヒントをお届けします。

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最近の記事

フィリピン英語の不思議を考察

フィリピンの英語文化として、Mr./Ms.のあとにファーストネームをつけるというものがあります。オフィシャルな場面、例えばセレモニーやなどではもちろんファイリーネームが使われますが、職場などを含め日常的な場面での会話では、ほぼ確実にMr./Ms.+ファーストネームです。 グローバルスタンダードでは、Mr./Ms.のあとは基本的にファミリーネームをつけるものとされており、僕自身、最初に聞いたときは少し驚きました。ちなみにSirにもファーストネームをつけます。 国際機関等でも

    • KaJiFプログラム報告書

      2023年に実施しましたKaJiFプログラムの報告書を作成いたしましたので、公開させていただきます。実際は日程の都合等で2024年7月までの実施となりましたため、このタイミングでの報告となっております。 なお、2023年に実施したクラウドファンディングのご支援により、PCを購入させていただきました。本プログラムの実施に際しては、そのPCをフィリピンの高校生が使用させていただきました。 おかげでスムーズなプログラムの運営、また、(報告書に記載のある通り)日本とフィリピンの高

      • フィリピンのQOLの改善のに関する調査結果

        先日フィリピンで実施された調査によると、「昨年と比較し、自身の生活の質(Quality of Life)が改善された」と回答したフィリピン人は39%いたとのことです。 一方、「悪化した」と回答したのは23%、「変わらない」と回答したのは37%とのことでした。 なお、半年前に実施された同じ調査では、「改善された」30%、「悪化した」25%、「変わらない」45%でした。 この2回を比較しても、統計的に誤差の範囲内かと思いますので、大きな変化は半年前と比較してもないと言えます

        • 自分の感情を知る教育

          息子の学校では、親向けのオリエンテーションもいくつかあるのですが、その中で言われて衝撃を受けたのは、「自分の感情を一番大切にすること」ということでした。 今まで学校が大切としてきたのは、優先順位として①学業(成績など)、②社会性(友人関係や先生との関係など)、③個人の感情、だったけど、今では、①感情、②社会性、③学業となっているということでした。 当然といえば当然なのかもしれませんが、日本ではあまり聞いたことがなかったので、個人的にはすばらしい!と感じました。 そのよう

          フィリピンはなぜ「不登校」がないのか③

          過去2回の記事で、フィリピンには日本のような「不登校」はほとんどないことをお伝えしてきました。 今回は、それら考える日本とフィリピンの「価値観の違い」について書いてみたいと思います。あくまで私の主観です。 「今のフィリピン=昔の日本」?? 今のフィリピンの状態は、昔の日本のようなものなのかもしれません。 かつての日本は、大家族で、地域コミュニティのつながりも強く、人と人とのつながりや支えあいも強い時代でした。 今のフィリピンはまさにそれです。 では、それが本当に良い

          フィリピンはなぜ「不登校」がないのか③

          フィリピンはなぜ「不登校」がないのか②

          前記事でお伝えしたように、フィリピンには日本のような「不登校」はほとんどありません。フィリピンで子どもが学校に行くことができない場合は、そのほとんどが経済的要因によるものです。 ではなぜ、フィリピンには日本のような「不登校」がないのでしょうか。 人とのつながりが強い それは、人的ネットワークの強固さが最大の理由であると、私は考えています。 友人曰く、まずフィリピンには「いじめ」がほとんど存在しないということです。もう少し詳しく書くと、仮に誰かがいじめにあっていても、必

          フィリピンはなぜ「不登校」がないのか②

          フィリピンはなぜ「不登校」がないのか①

          先日、とある方からフィリピンの不登校の現状についてお問い合わせをいただきました。感覚的に「ほとんどない」と思ったものの、フィリピン人の友人や、フィリピンで子育てした日本人の友人などにも聞いてみた内容を、せっかくなので記事にしてみます。 「不登校」はあるが、日本とはまるで違う まずは統計データから見ていきます。 フィリピン統計庁(Philippines Statistics Authotiry:PSA)によると、2022年度、5-24歳で就学しているのはフィリピン全体で約

          フィリピンはなぜ「不登校」がないのか①

          日本の小学校での気づき

          フィリピンの夏休みを利用して、息子が日本の小学校に6週間の体験入学をしました。いろいろ違うこと、気になることをリスト化してみます。 ・掃除 日本は生徒が掃除をする!素晴らしい!街がある程度きれいなのも(繁華街とかは結構ごみ落ちてるけど。。。)、この掃除(教育)文化のおかげだと思う。他の国で生徒が掃除するのはかなり稀。 フィリピンではよくごみのポイ捨てを見かけるけど、「捨ててはいけない」と教育を受けなければ、そりゃ捨てるよね、と思う。 ・連絡帳 ほかの学校は違うかもしれない

          日本の小学校での気づき

          「国際協力」から見る日本とフィリピン2

          *前回に続き、あくまで個人の見解となることをご了解の上、お読みください。 2022年に就任したマルコス大統領。就任当初は中国と良好な関係を築いてきました。これは前任のドゥテルテ大統領の外交方針を引き継いだものと言えました。 しかし南沙諸島での中国側の執拗な嫌がらせや妨害行為等もあって、今ではアメリカとの関係深化に舵を切っています。 フィリピンは戦時中アメリカの植民地化にあり、また米軍基地もあります。アメリカ(軍)としても、アジア太平洋地域の抑止力等を考えれば、フィリピン

          「国際協力」から見る日本とフィリピン2

          「国際協力」から見る日本とフィリピン1

          2024年4月末、南沙諸島周辺で、中国船によるフィリピン船への放水妨害がニュースになりました。これまでも同様の事案があり、フィリピン側にはけが人が複数出ており、フィリピン外務省は駐フィリピン中国公使に抗議するまでに至っています。 2023年11月に、岸田総理はフィリピンを訪れ、さらに2024年4月には、日米フィリピンのサミット会談も開催され、対中国を意識した政治がここ数年で一番活発になっているように思えます。 *アメリカの副大統領や関係閣僚もここ1年で何度かフィリピンを訪れ

          「国際協力」から見る日本とフィリピン1

          駐在員(夫)のリアル1

          子どもがまた発熱。。。マニラ日本人会のクリニックに連れて行く。 クリニックには、フィリピン人のドクターやナースの他、日本人の通訳兼事務スタッフもいる。診察中、その日本人スタッフに、 「奥様も体調崩されてるのですか?」 と言われ、何も考えずに 「いや、元気です」と回答。 すると今度は「お仕事は今日は休まれたんですか?」と。 ここにきて全てを理解。 父親は仕事で母親が主婦というのが駐在員の「常識」。この人は僕が病院に来ていたことを不思議に思って、あんな風に聞いたんだ、

          駐在員(夫)のリアル1

          アニメから学ぶ

          日本のアニメは世界でも大人気なのはご存じのとおりですが、フィリピンでも日本映画が続々と公開されています。ワンピース、スパイファミリー、コナン、ドラえもん、呪術廻戦、ハイキュー、クレヨンしんちゃん、スラムダンク、すずめの戸締りなどなど、これまで多くのものが公開されています。 そんなアニメ(漫画)からも、学べることはたくさんあるのは、いまやみなさんご存じのとおりですが、私が気になったものをいくつかご紹介します。 *一部ネタバレありです。 昨年の一時帰国中に息子とドラえもんの映

          アニメから学ぶ

          世界一子どもが「幸せ」な国 オランダ

          UNICEFによる調査 前回の記事で触れたオランダ。実は、子どもが「世界一幸せな国」と言われています。 UNICEFが2020年に発効した報告書、『レポートカード16-子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か(原題:Worlds of Influence: Understanding what shapes child well-being in rich countries)』において、オランダは第1位となっています。しかも2020年だけでなく

          世界一子どもが「幸せ」な国 オランダ

          「自由」のための「選択肢」

          久しぶりの投稿。今実施しようとしている事業は、高校生(あるいは中学生や小学生)に、より自由になるためのきっかけを与えることを目指しています。 「自由」は人によって感じ方や考え方が違うかもしれませんが、「自由」になるためには、あるいは「自由」を実感するためのひとつのポイントとして、「選択肢が多くある」ということがあげられると思います。 今回はフィリピンではなく、ぼく個人が「世界で一番自由な国」と思っているオランダの事例を少しご紹介します。 同性婚 世界ではすでに多くの国

          「自由」のための「選択肢」

          「正義」は「悪」にもなる。

          価値観のお話。 よく「正義」がどうとか言われますが、僕はこの「正義」や「正義感」という言葉が嫌いです。この言葉を本気で使っている人は、ちょっと信用できないです。*例えとかで使う分にはいいのですが。 いろいろな人も言っているので、決して僕だけがそう思っているわけではないですが、「正義」ってただの自分の価値観の押しつけだったり、何かを正当化しようとする言い訳でしかないのです。 あなたの「正義」は必ずしもほかの人にとって「正義」ではなく、場合によっては「悪」にもなり得ます。

          「正義」は「悪」にもなる。

          異文化を知ると心がラクになる

          自由になるための一歩として、異文化を学ぶことがよいと別の記事で書きました。ここでは実体験をご紹介。 日本はなんでも「きちんと」しています。でも、フィリピンだけでなく、他の国でここまで「きちんと」している国はなかなかありません。日本の感覚ですべて行うとすることは、正直不可能と言えるでしょう。 フィリピンで僕が学んだのは、「何が起きても不思議ではない」ということ。これはポジティブ・ネガティブ両方の意味で、です。 フィリピンでの生活のおかげで、基本的に何か起きても慌てなくなり

          異文化を知ると心がラクになる