自分の感受性くらい の旅 in京都 (後半)
3日目
3日目は前日に予定を立ててからベットに入ったから完璧だ。ちなみに、3500円のホテルは、ひとりだけどツインの部屋で、お湯も出るしシャワーもあるし、テレビもあるし、新しいし、3500円とは思えない高スペックで大変満足だった。これも多分観光客激減の影響かなと思った。
実際のコース
7:00 東本願寺 晨朝法要(朝のお勤め)
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ホテル(チェックアウト)
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カフェでモーニング(ベグアウト)
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平安神宮 岡崎公園 平安蚤の市
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焼き餅屋さん (今宮神社参道)
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大徳寺
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龍源寺
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京都駅
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東京へ
解説:
朝のお勤めなるものがあるとは、古民家風町家で知った。その時は起きたのが9時で、事前に知っていれば…と、無念だったのでそれを実現してみた。
向かうと、スノームーンとやらが東本願寺の右上にペタっといて、非常に趣があった。
朝のお勤めの勝手はまるでわからなかったので、あたりの様子を伺っていると何やらぞろぞろと正面左に位置する阿弥陀堂にお坊さんのような格好の人達が入っていく。近くにいた普通の格好のおじさんもそこに向かっていくのでしれっと混ざってみることにした。よくわからないけど、中に座ってお経を聞いた。私のような何もわかってないような人はあまりいなかった。お坊さんのような格好をしている人達もみんな座って前に座る偉いお坊さんに合わせてお経を読んでいた。
5分ほど経つと、阿弥陀堂の隣の御影堂にぞろぞろと移動するのでついていった。
御影堂では20分ほどお経が続いた。足が痺れるので正座を崩す。(崩した甲斐もなく立ち上がるとしばらく動けなかった。)
お経を聞いているうちに、なんでお経は出来たのだろうと考える。昔々、死んでしまった人とどうにかして繋がりたいと強く思った人が編み出した言語のように感じた。
最後に、熊本から来たお坊さんの法話を聞く。新型コロナウィルスの話に触れながら、無明について説いていた。熊本に来ていた中国人留学生の話で、彼女は日本に来る前は日本人は怖いものだと思っていた、でも実際に日本人と出会い、そうじゃないことを知った。日本に来なかったら自分はずっと日本人は怖いと思い続けていたことを考えると、それが一番怖いことだと思ったと、スピーチしたそうだ。
※
延泊を決めた最大の要因、毎月10日に開催されているという、平安神宮での平安蚤の市に向かう。途中に見つけたビーガンカフェでモーニングを食べる。川を眺めながらまた雪が舞う。何かを思える余白について考える。ひとりとふたりについて。
蚤の市は楽しかった。出店数はいつもより少なかったみたいだが、いくつかの戦利品をゲットし、腹を空かせながら大徳寺へ向かう。
焼き餅やにて、雨がひとしきり降る。止まぬうちに大徳寺へ向かう。本当に変わりやすい天気だった。雪、晴れ、曇り、雨、全部だった。傘など意地でも買うものかと思った。
大徳寺では、前夜に京都テレビでやっていた法堂と天井龍を見た。中にはガイドのおっちゃんがいて、客は私ひとりで、マンツーマンのガイドを受けた。観光客激減を実感した。
天井龍とは、ヨーロッパで言う所の天井画のように、その建物いっぱいの天井に龍が描かれている。その龍は鳴くらしく、今日はいつもよりよく鳴くとのことだった。確かに鳴いていた。誰かに伝えたい。
今回ひさびさにひとりで旅をした。
楽しいひとりはひさびさだった。楽しいひとりに再会できて嬉しい。
ひとりだと、感じることに余白があって、言葉を探す時間があって、細かいところに目と、そして心が届く。
今まで、京都にそこまで大きな興味はなかったけど、(乱暴な言い方をすると、寺や神社などもう飽きたわ!と思っていた。ほとんど何も見ていないのにそんなことを思うとは誠に無明である)もっと生活するように京都を歩きたいと思った。もっと歴史あるものに触れたいと思った。修学旅行の時は分からなかったいろいろが、今なら分かる、感じれるはずだ。
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
おわり
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