100日デザイン学習 Week5 「ギャレットのUX5段階層モデル」
先週書いたnoteが結構反響があったのですごく驚いています。
ああいった内容は苦手というか、自分自身あまり書く気が起きなくて書いてこなかったのですが、反響があるとついつい嬉しくなってしまうので、たまには前回のような内容の記事も書いていこうと思います。
ただ今回は、自分のアウトプット目的がメインの100日デザイン学習に関する内容です。
あまり興味がないかもしれませんが、こんなこともやってるんだなぁと感じてくれると嬉しいです。
さて、早くも2ヶ月目に突入したデザイン学習。
2ヶ月目は、「ギャレットのUX5段階層モデル」について学び、より深いところまで考えていく内容となっています。
「ギャレットのUX5段階層モデル」ってなんぞや?
「ギャレットのUX5段階層モデル」、、、なにそれ?
と感じている人も多いのではないでしょうか。
大丈夫です、僕も初めて聞きました。
デザインについて知識がある人以外、普段生活をしている中でほとんど聞くことがないですよね。
しかしこの概念、ものすごく大切なものなんです。
「ギャレットのUX5段階層モデル」とは、UXつまりユーザー体験を作る要素を5つの段階に分けたもので、Jesse James Garrett氏が考案した概念です。
それぞれの段階において、必要なプロセスを踏み、最初の段階から最後の段階まで1つずつアウトプットをすることで、最終的なアウトプットの精度を高め、そもそもの目的であるコンセプトを実現できるプロダクトを目指します。
画像を見てもらえば分かると思いますが、上の段階にいくにつれて具体的になり、下にいくほど抽象的なものになります。
では、なぜこの「ギャレットのUX5段階層モデル」が重要なのか。
その理由は大きく3つあります。
1. 役割分担が明確になる
プロダクト開発を行う際、その開発チームでこのモデルを意識することで、各フェーズにおいて今はどの段階なのか、その段階で必要なアウトプットは何なのかと明確化されます。
これによって、それぞれのメンバーの個性・能力を考慮した的確な役割分担が可能になり、誰がどこで手を動かさないといけないかが明確になります。
2. チーム内での合意形成ができる
チームでプロダクト開発を行う場合、それぞれ手を動かす部分や職能が異なります。
その中でどうしても各領域に関する理解に強弱が発生してしまいます。
そこで、UXデザイナー・エンジニア・UIデザイナーがこのモデルの観点を得ることによって、全ての段階における意思決定と方向性を理解し、一気通貫したコンセプトの具体化をチームとして行うことができます。
つまり、抽象的である事業戦略やコンセプトをより具体的なサービスとして実現することができるのです。
3. 生産性が上がる
チームメンバーそれぞれがこのモデルを理解し、常に今どこの段階に取り組んでいるのかの意識を共有することで、各メンバーのデザインプロセスの材料と成果物が明確になります。
それによって、今自分たちは何をしているのか理解しないまま闇雲に作ることもなく、結果としてチームの生産性の向上が期待できます。
まずは戦略、要件の言語化から
Week5では5段階層モデルのうち、戦略階層と要件階層について学びました。
Phase1 「戦略階層」
この段階を一言で言うと、ズバリ「プロダクトの土台作り」です。
作るサービス・プロダクトの目指す方向性を決め、誰に対してどんな価値を届け、対価をもらうかを決めていくために様々なデザインアプローチを実行していきます。
エグゼクティブインタビューを行い、その事業への理解を深めてビジョンを設定したり、ユーザーリサーチ、市場や競合の調査を行ったりしていきます。
Phase2 「要件階層」
先ほどの戦略階層で「誰に対してどんな価値を届け、対価をもらうか」を様々なアプローチで設定しました。
2段階目である要件階層では、1段階層目でアウトプットしたことをベースに、「誰がどのような情報を扱うのか、そのために必要な機能は何か」を様々なデザインアプローチで明確にしていきます。
そのアプローチ方法として、「ユーザーストーリーのアイデア創出と整理」があります。
ユーザーがそのプロダクトを通して体験するストーリーを検証します。
アイデアの創出方法として、「ストーリーボード」があり、創出したものを整理し、可視化するためにユーザーの行動や感情の変化を時系列に図式化する「カスタマージャーニーマップ」があります。
作成したユーザーストーリーを元に、コンテンツを決める作業も必要になります。
具体的には、必要なコンテンツ、機能をリストアップする手法が有効です。
この際、戦略階層で定めた「目標や方向性を達成できるかどうか」に加え、そもそも「技術的に実現可能か」についても評価することが重要です。
また、チームとして「サービスに含めないコンテンツや機能」、「実現すべき機能の優先順位」も決めておく必要があります。
これは、やりたことを要件に盛り込みすぎて、開発中に計画が破綻することを防ぐために重要なプロセスです。
もし、この時点で戦略にそった要件の実現が難しい場合は、もう一度前の戦略段階に立ち帰り、修正する必要があるでしょう。
5段階層モデルの特徴として、前の段階のアウトプットが次の段階のインプットになることが挙げられるので、前の段階で取り組んだことを意識して取り組むことが大切になります。
まとめ
今回からの内容はこれまでと比べて、やや難しくなっていると思います。当たり前のことですが、一回学んだだけで完璧に頭に入ることはないので、アウトプットをする際や次の学習に入る前に少しずつ復習して、この考え方を習得していきます。逆にこの考え方をしっかり持った上で取り組むことで、アウトプットの質も格段に変わるのではと考えています。少しでもレベルアップできるよう引き続き取り組んでいきます✋